梅乃寿司

  7年前に道南の森町から移転してきた寿司店である。実はこの店、「すし善」つながりで 「○鮨(→ 札幌グルメバイブル・寿司の頁を参照)」 の店主・川崎さんから教えて頂き、4〜5年くらい前に一度訪れたことがある。しかし、その当時の印象としては、江戸前寿司に真摯に取り組んでいるものの、未だ勉強中といったレベルで、残念ながらグルメバイブルの掲載には至らなかった。
 今回は改めての再取材。店内に入るとジャズが流れ、右にカウンター席、左側にはテーブル席の個室と小上がりがある。函館の寿司店としてはかなりの大箱店であり、現在は「すし善」出身の若大将を中心に、大将(お父さん)、そして「おたる政寿司」出身の弟と3人で握っている。店に入ってまず目に付くのはカウンター後ろに見える庭である。ガラス面がとても広く開放感があり、特に庭がよく見える昼間は、カウンター席で頂きたい。
 席に着くとまず地元客か観光客かを尋ねられるが、これは、地元客には江戸前ネタを、観光客には北海道の地物ネタを中心に出そうという心遣い。しかし、たとえ道外から来ても、江戸前ネタ中心で食べた方が満足度が高いと思うが、これは好みの問題であろう。今回特に美味しいと思ったのは、特注で作ってもらっているという「函館産の箱入り無添加ウニ」の他、「和歌山産本マグロ」、「春子(小鯛)の昆布〆」、「松前産甘エビ」など。中にはネタの切り方が薄かったり、ネタの大きさが小さかったりしてシャリとネタのバランスを欠く握りも見受けられた。しかし、それをもってしても函館の寿司店の中では仕事が抜きん出ている。
 コスパは然程良くないせいか、現在のところ、地元客と言うよりも観光客を中心に賑わっているようだ。店主の対応も良く、ホスピタリティという点でも評価できる。ちなみに、食べログでかなりの人気店なので、もちろん予約は必須。また、ディナータイムよりもランチタイムの方が予約を取りやすい。(2014年6月追加)

函館市柏木町1-19  
電話番号:0138-55-3133
定休日:日曜
営業時間:12時〜14時、17時〜22時
予算:お任せで10貫4000円
アクセス:函館市電・柏木町電停を降りて、電車通りを五稜郭方面に戻る。回転寿司の「まるかつ水産」、「坂野畳店」を過ぎた次の交差点を左折する。「桜が丘通」を200mほど進むと左側にある。
最寄りのランドマーク:柏木町電停、まるかつ水産
お勧めポイント:函館では珍しい江戸前寿司が食べられる

若大将の金丸さん

大将と弟さん

春子(小鯛)の昆布〆

和歌山産本マグロのトロ

山菜の味噌汁

松前産甘エビ

毛ガニ

スルメイカ、山葵(ホースラディッシュ)を載せて

生のトリ貝

カツオ

ヒメマス

特注品の無添加の箱ウニを海苔なしで

煮ハマグリ

アジ

平貝(平らぎ)

イワシ

中トロの鉄火巻き