炉ばた 魚千(うおせん)

 帯広で今最も人気のある居酒屋。店の中に入ると、右手前の小上がりには2つのテーブル席が、そして奥にはL字型のカウンター席がある。店員は女将さんを含めて3人いるが、女将さんの好みなのか?昭和の歌謡曲が店の中だけでなく、店外にも鳴り響く。
 意外なことに、この店の焼き物は炭火焼きではなくガス焼きなのだが、それでもお勧めは焼き魚である。カウンターの上には本日の干し魚が並べられ、この日は「(縞)ほっけ」、「銀ムツカマ」、「まとう鯛」、「かれい」などが見られた。一番人気は脂がのった身の厚い「ほっけ」であるが、今回僕が選んだのは「銀ムツのカマ」。銀ムツのカマは厚さが不均一であるにも関わらず、火の通し方が完璧で、外がカリッと中がジューシーで美味しかった。注文した品はどれもテンポ良く出されるが、焼き魚だけは多少時間がかかる。何故なら、焼き魚はどれも通常の店のものよりも大振りの一級品だからである。もう一つのお勧めは「ホタテ刺身」。この店は小振りな帆立の貝柱を丸のまんま使用する。この食べさせ方は、大振りな貝柱を切って食べるよりも、歯ごたえと言おうかその食感が素晴らしい上に甘みを強く感じる。もしかすると、この食べ方こそ、生の帆立を最も美味しく食べられる方法なのかも。
 値段は通常の帯広の居酒屋の1.5倍くらいでかなり割高感があるものの、その分ボリュームも通常の2倍くらいあり、使用している素材のクオリティを考えれば、比較的リーズナブルな価格とも言える。もしも、帯広で美味しい焼き魚と帆立の刺身が食べたければ、ぜひ覚えておきたい一軒である。ちなみに、平日でも予約ですぐに一杯になってしまうため、事前の予約は必須である。(2014年7月追加)

帯広市西2条9-20  
電話番号:0155-25-1569
定休日:第2、4日曜
営業時間:17時〜23時
予算:ほっけ1400円
アクセス:JR帯広駅を出て、西2条の駅前通り(平原通)を直進し、「柳月」と「インディアン」の交差点を右折すると「帯広ナイトナビ・帯広無料案内所」が見えるので、その隣り。JR帯広駅から徒歩4分。 
最寄りのランドマーク:JR帯広駅、帯広ナイトナビ・帯広無料案内所
お勧めポイント:焼き魚と帆立の刺身が美味しい

突き出しの温泉卵

ボリュームタップリの銀ガレイえんがわ

これで1人前のホタテ刺身

タコやわらか煮

枝豆

女将さんがサービスしてくれた漬け物

漬け物の上にはタップリの山ワサビが

銀ムツかま