祇園おくむら
町家をリノベーションしたフレンチの店。この店の本店は一乗寺にある「西洋御膳おくむら」であるが、支店はこの店の他に祇園にもう一軒 「匠 奥村(→ 京都グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 がある。「匠 奥村」がグループのフラッグシップ店であり、「西洋御膳おくむら」、「祇園おくむら」の順でコースの値段が安くなっている。この他、デザートに特化した「ル パティシエ オクムラ」やパンを製造販売する「ORENO PAN okumura」などもグループ店である。この店は個室やテーブル席などがなく、1階と2階にそれぞれにオープンキッチンのカウンター席がある割烹スタイル。
奥村グループの料理は基本的に少量多皿で、まさに日本料理を意識したフレンチ。八寸や酢の物、椀、石焼き、締めのご飯などの一皿は、まさに日本料理そのもの。どこまでがフレンチなのか?日本料理なのか?と考えせられる京都ならではのフュージョン料理なのである。なので、この種のフレンチ店に本格的なフレンチを期待して行くと、多少ガッカリするかもしれない。こういうジャンルの料理と考えて行くのがベターなのである。
コース料理は最後の黒毛和牛のステーキ以外は基本的に魚介料理である。2006年当時と比べると料理はどれもサッパリとした薄味となり、味が多少ぼやけてしまっているため、今回は評価を一段階下げた。この店に比べると、フラッグシップ店である「匠 奥村」の方が塩味がビシッとして良かった。パンは5種類の中から選べ、「柚子のブリオッシュ」や「ガーリックパン」などのソフト系パンが美味しかった。前述のように、どのコースにも最後の締めに黒毛和牛のステーキとご飯が付く。肉はロースかヒレのどちらかを選べるが、もちろんお勧めはヒレである。そのまま食べても、添えられたタレをつけてもどちらでもお好みで・・・と告げられるが、やはりタレにつけて食べた方が美味しい。タレは「ポン酢」と「ピーナッツバターガーリック風味タレ」の2種あり、どちらも美味しいが「ピーナッツバターガーリック風味タレ」の方がお勧め。締めのご飯は「白米」と「一口ビーフカレー」から選べるが、ほとんどの客は「一口ビーフカレー」を選ぶようだ。また、デザートは6〜7種類くらいあるが、好きなものを選んでも全てを少しずつという選択でも良い。もちろん、僕は全てをチョイスした。
この店はディナーよりもランチで食べた方がコスパが良く、満足度も高い。ちなみに、この日はディナーの10000円を頂いたが、13000円以上のコースにはフォアグラが付き、15000円以上ではさらに素材の質がアップするそうだ。(2014年5月更新)
住所:東山区祇園町北側255
電話番号:050-5872-3836(予約専用)、075-533-2205(お問い合わせ専用番号)
定休日:火曜
営業時間:12時〜13時半、17時半〜21時
予算:【ランチ】5000円、7500円、9500円、12000円、【ディナー】10000円、13000円、15000円、20000円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。「京都四條南座」、大和大路通(縄手通)を過ぎ、次の角の小路を左折するとすぐ右側。阪急河原町駅より徒歩5分。
最寄りのランドマーク:京都四條南座
お勧めポイント:割烹スタイルの町家で頂ける京風フレンチ