請来軒(ちんらいけん)

 昭和36年創業の十三の人気焼肉店。店舗が火事で焼失してしまったため、昨年この場所に仮店舗をリニューアルオープンした。以前に、名古屋市立大眼科の臼井先生からこの店のことを教えてもらい、ずっと行きたいと思っていた。今回、たまたま大阪を訪れる機会があり、ついに念願の訪問となった。しかしながら、利用した飛行機の到着時間が遅かったため、遅めの時間で電話予約を入れると、予約できるのは18時までとのこと。それ以降の時間は、混んでいたら並ばなければならないらしい。なので、18時以降に訪れる場合には、必ず電話で混み具合を確かめることをお勧めしたい。
 ネットで調べてみると、土曜日だけはランチタイムから営業しており、昼間なら予約が必要のないくらい空いているとのことだったので、今回は昼間に訪問。店舗は酒屋の横の階段を上がった2階にある。開店時間の12時ジャストに訪れると、既に常連客がビールを飲んでいた。店内は、オープンキッチンのL字型のカウンター席とテーブル席が1つ、そして小上がりの個室が1つという小さな店である。店主も含め、従業員は全員競馬好きなのか?皆さんカウンター内にある競馬中継に夢中のようだった。
 この店ではオーダーを受ける度に、店員が肉の塊から肉を切り出す。まずは、その日のベストな肉を盛り合わせた「おまかせ6種盛り(1人前150g)」と生ビールを注文。生ビールはキリンの「ブラウマイスター」である。「おまかせ6種盛り」には、メニューに掲載されていない部位も含まれる。この日メニューに掲載されていない部位で良かったのは、牛の背中の肩ロース部分「クラシタ」とクラシタのさらに下にあるリブロース部分「ハネシタ(ざぶとん)」の2つ。両方とも赤身の熟成された肉の旨みが感じられてお見事の一言。とりわけ、肉の繊維が繊細で柔らかい「クラシタ」がお勧めだ。「ハネシタ」は「クラシタ」に比べると脂肪分がより多く、若干歯ごたえが感じられる。サイドメニューの「キムチ」は、魚介系の旨みたっぷり美味しさで、キュウリが入っていて白菜キムチとオイキムチが混ざったような感じだ。サッパリとした酢醤油でいただく「豆もやし」は、ビールのお供にピッタリ。さらに、締めは京都の 「新福菜館 本店(→ 京都グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 のヤキメシを彷彿させる黒っぽい色をした「焼き飯」。細かく刻まれたニンジンが微妙なアクセントとなっていて美味しい。
 ちなみに、ロースターの上の換気扇口が小さいため、店内は多少煙たい。また、店内が狭く人気店なため、2時間の制限時間がある。さらに、クレジットカードが使えないのでご注意を。それにしても、メニューに掲載されていない「クラシタ」や「ハネシタ」などの「上肉(1600円~)」以外の肉の値段は安く、また来たいと思わせる素晴らしい店である。(2015年7月追加)

大阪市淀川区十三本町1-14-20 2階  
電話番号:06-6390-173
定休日:日曜、祝日の月曜
営業時間:【平日】16時~23時、【土曜】12時~22時
予算:おまかせ6種盛り2000円、焼き飯700円
アクセス:阪急・十三駅西改札を出て、アーケード街を進み、通りに出たら東京三菱UFJ銀行があるので左折。「松屋」の前の信号を右に渡り、吉野家のあるサカエマチ商店街からは入り、最初の交差点角の酒屋の2階。阪急・十三駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:サカエマチ商店街、東横イン西口
お勧めポイント:熟成した牛肉の旨みを味わえる素晴らしい焼肉店

右奥のマンションみたいなのが、東横イン西口

この酒屋の2階にある

階段を上って2階へ

L字型のカウンター席

テーブル席

右が小上がりの個室

メニュー

メニューのアップ。レギュラー肉の値段は400円~1400円とそれほど高くないが、メニューに掲載されていない「クラシタ」や「ハネシタ」などの「上肉」は、1600円~と高めなのでご注意を

生キャベツはタレに漬けて口直しに

タレには刻みネギ入り

生ビールはキリンのブラウマイスター

「おまかせ6種盛り」

豆もやし

キムチ

オイキムチが入っている!?

左がクラシタ、右がハネシタの盛り合わせ

これがクラシタ

これがハネシタ

締めはパラッと焼かれた「焼き飯」がお勧め

細かく刻まれたニンジンが入っています