鮨 おおね田
2023年3月に道南の森町から移転してきた人気の寿司店。店舗は繁華街から少し離れた柏木町の住宅地のど真ん中にあり、何とフレンチの「ロワゾー・パ・マツナガ(→ その他北海道の旨い店・道南函館市を参照)」の隣という立地。両店共にミシュラン1つ星を獲得したことがある有名店である。両店が並んだ理由を店主に尋ねてみると、土地を持っているオーナーから声がけられたとのこと。
扉を開け、薪が積み上げられたガラス張りの中庭(薪は冬バージョンで、夏は変更するらしい)を横目に通路を進み、暖簾の掛かった2つ目の扉を開けると、白木が眩しい6角形のカウンター席がある。まるで、東京にでもありそうなデザイナーズ寿司店といった感じの外観と店内。
コースは税込み23200円のワンコースのみで、その内容はつまみが6〜7品と握りが10貫。もちろん、コースを食べた後にもっと食べたいという方は、別料金で追加注文もできる。つまみはどれも酒が進むもので、他の函館の寿司店と比べてもダントツに美味しく、しかも洗練されている。函館の地酒である「五稜(お勧め)」や「郷宝」の他、入荷のタイミングさえ合えば、2023年ヴィンテージから函館で作られているモンティーユのワインも飲むこともできる。握りは小振りで、酢飯は酸味が穏やかで主張しないバランスの良いタイプ。
このような素晴らしい寿司店がオープンしたことは、地元客はもとより、函館を訪れる観光客にとっても福音となるだろう。ちなみに、電話予約の他、下記のホームページからも予約ができる。(2024年2月追加)
https://sushi-ooneda.com
函館市柏木町4−6
電話番号:0138-76-8061
定休日:水曜
営業時間:【月曜〜土曜】17時と19時の一斉スタート(但し、木曜は19時のみ)、【日曜】16時半と19時の一斉スタート
予算:お任せコース23200円
アクセス:函館市電・柏木町電停で降りて五稜郭側に向かい、「はこだて調剤薬局」の角を「柏松(はくしょう)通り(車は進入禁止の一方通行)」へ右折する。「くぼた歯科医院」、「山谷医院はこだてペインクリニック」、「せいどう歯科」を過ぎ、200mほど進むと右側にある。柏木町電停より徒歩8分
最寄りのランドマーク:函館市電・柏木町電停
お勧めポイント:函館の寿司店とは思えない全てが魅力的な寿司店
一つの白い建物に見えますが、向かって右側が「ロワゾー・パ・マツナガ」で、左側が「鮨 おおね田」です
こちらです。 扉を開け・・・
薪が積み上げられたガラス張りの中庭(薪は冬バージョンで、夏は変更するらしい)を横目に通路を進み、暖簾の掛かった2つ目の扉を開けると・・・
白木が眩しい6角形のカウンター席がある。まるで、東京にでもありそうなデザイナーズ寿司店といった感じの外観と店内(カウンターには大将の大根田さん)
ワインリストにはモンティーユのワインが(このヴィンテージは余市で作られたもの)
日本酒のリストには、函館の地酒である「五稜」や「郷宝」が・・・
一品目のつまみは「低温で火が通されたタコの柔らか煮」。甘めの味付けで弾力がある
二品目のつまみは「羅臼の目抜きしゃぶしゃぶ風」。レアながら脂を感じる
三品目のつまみは「帆立の磯部焼き」。レアに焼かれた帆立は甘みを感じる。添えられた七味の香りも素晴らしいアクセントになっている
四品目のつまみの「昆布を敷いて蒸したタチ」は、ポン酢ではなくシンプルに塩でいただく。タチの素材が良いせいか、生臭さは一切感じず、逆に、香りと甘さが倍増している
五品目のつまみは「恵山産の蒸し鮑 アオサ海苔風味」。柔らかく風味満点
残ったお出汁に鮑の肝ご飯を投入
酢飯なのでほんのりと酸味があり、芳醇な磯の香りの余韻が心地よい
ここからは握りとなる。1貫目は「ヤリイカ握り」を塩で。湯引きされて隠し包丁が入っているので、食感は柔らか
2貫目は「マゾイの昆布締め」。柚子が香り、深みもほどほどあって美味しい
3貫目は「噴火湾の北寄貝の炙り」。身が厚く、炙っているので香ばしい
4貫目は「車えび」。茹でられてから時間が経っていないので、香りと甘みが強い
5貫目は「キンキの炙り 肝添え」。炙られているので身がトロッとしておて、上にのった肝が更にトロミを増している
6貫目は「本マグロの赤身」。鉄分の香りと深みを感じる良質なマグロ
7貫目は「本マグロのトロ」。脂がのっていて間違いのない美味しさ
8貫目は「コハダ」。締め具合はやや強め。柚子が香り、コハダ好きにはたまらない握り
9貫目は「函館産ムラサキウニ」。橘水産ブランドの幻のウニで、塩でいただく。オフシーズンのこの時期としてはトップレベルの品質
「クエのアラ」のお椀。鰹節と昆布を使ったトリプル出汁なので、濃厚で最高の美味しさ
10貫目は「煮穴子」。とろける様に美味しい
締めは、カンピョウ巻きと玉子焼き。カンピョウ巻きは、甘さと塩味がピッタリでレベルが高い。玉子焼きはやや甘めだが、海老の香りが良い
デザートの「アイス最中」は、皮がパリッと香ばしく、小豆アイスがサッパリとして美味しい