すし貫

 北新地の小さなビルの3階にある寿司店。店内には白木で作られたL字型のカウンター席があり、カウンターの奥には銀座の寿司店で見かける木製の氷冷庫がある。店は狭いながらも、北新地らしい凜とした雰囲気が漂う素敵な寿司店である。出てきた酸味の強い刻みガリや細く小ぶりな寿司は、「銀座 久兵衛」を彷彿させるが、後で調べてみると、店主の黒田さんは、やはり大阪の帝国ホテルの「銀座 久兵衛」で修行したという。
 赤酢を使った酢飯は、塩と酢がしっかりと効いており、口に含むとパラリと崩れてなかなかいい。握り自体は本格的な江戸前であるが、つまみと握りを交互に供するスタイルは大阪風である。握りだけにとどまらず、つまみもきわめて美味しい。今回唯一ダメだったのは穴子が泥臭かったことと、熟成しすぎた自家製カラスミの香りがイマイチだったことくらいだ。
 何故か現時点での食べログの評価は3.21と異常に低いが、スキルと値段を考えればもっと高く評価されるべき店であろう。また、黒田さんはまだ若いだけに、今後がさらに期待できる素晴らしい寿司職人である。(2016年3月追加)

大阪市北区曽根崎新地1-6-4 日宝ラフォーレ北新地ビル3階  
電話番号:06-6343-2500
定休日:土日・祝日
営業時間:18時~23時
予算:おまかせで15000円前後
アクセス:地下鉄四つ橋線・西梅田駅、JR東西線・北新地駅から「ドージマ地下センター」を進み、C60番出口から出て「三井住友銀行」角を左へ曲がって北新地へ入る。「カラオケ館」、「ポプラ」、「北リンデンビル」、「かに道楽」を過ぎ、「食道園」の隣のビル。西梅田駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:かに道楽・北新地店、食道園
お勧めポイント:北新地の良質な江戸前寿司店

右側の細いビルですエレベータを降りたところ白木のカウンターが美しい。カウンターの奥の壁には氷冷庫が見える「雪の下アサツキ」はとても甘味がある「カワハギの肝合え」は、肝が裏ごしされているために滑らかで旨し!「スモークされたサワラ」「コハダの握り」は酢がしっかりとした江戸前風「明石のタコ」には細かい隠し包丁が施されていて、その何とも言えない食感が最高!焼き穴子自体の焼き方は完璧だったが、残念ながら泥臭い味がした「ボタン海老の頭の軍艦巻き」伊豆下田で獲れた200キロの本マグロのトロ「白甘鯛の昆布締めの握り」黒いつぶつぶが特徴的な何とか蓮根(名前は忘れました)「ボタン海老の漬けの握り」には柚子皮が「アオリイカの握り」にはスモーク塩が振られている「自家製カラスミ」は熟成しすぎで臭いがキツかった「黒ムツの西京味噌焼き」は味、焼き方共に完璧「煮ハマグリ」の握りは身が厚くて旨い「ヒラメの握り」にはエンガワがのせられている「サヨリの握り」は美味しい!「2種類の穴子の握り」は、左が塩ワサビ、右がツメを塗ったもの2種類の玉子焼き「トロタク(マグロのトロとタクアン)」の巻物最後は「アサリの味噌汁」で締めて終了となった