なる屋

 今年で6年目を迎えた錦市場近くの日本料理店。現在は店主一人でやっているが、もうすぐ若い店員が入る予定だという。カウンター僅か7席だけの小さな店ではあるが、常連客が多く観光客は少ないようだ。今回は初めてなので、真ん中のコースを予約。
 ワインはボトル売りしかなかったので、まずは生ビールを注文。まず出てきたのは、何と!「長野産天然シメジと菊の花の小鍋」。天然しめじは歯ごたえが良く、出汁も繊細かつ優しい味で、コース最初の一品として悪くない。続いて出てきた「イチジクと柿、揚げ小芋の胡麻ソース」は、シットリ系の果物とネットリとした小芋に、濃厚な胡麻ソースが絶妙にマッチしている。さらに、カリカリに炒られた胡麻の食感がアクセントになっていた。お造りの「本鮪の黄身醤油と山椒のスプラウト」はイマイチだったが、「クエのしゃぶしゃぶ・青ギリみかんと大根おろし添え」は、まあまあの美味しさ。お椀は「玉ねぎと芋茎の卵とじ」で、スッポンの出汁が味に更なる深みを与えている。飲んだ後の余韻が長く、まるでグランクリュのワインのような美味しさ。焼き物は「金目鯛と海老芋」で、これらは特に可もなく不可もなしといった感じだ。「菱の実とイクラ」は、イクラの皮が硬かったのが残念だったが、ポン酢ゼリーの酸味と栗のような菱の実の取り合わせが実に面白かった。「香茸のすき焼き」は、じっくりと甘辛く濃く味付けされているにもかかわらず、それに負けない香茸の香りが素晴らしかった。「天然舞茸とカマス」の煮物は、香茸の後だったせいもあって舞茸が香らずイマイチだった。秋を感じさせる「子持ち鮎の土鍋ご飯」は、山椒が香り、なかなか良かった。しかし、一緒に出された「赤出汁の味噌汁」は、何故か塩辛くてダメだった。デザートの「バナナアイスのモナカ」と「きな粉のプリン」は美味しかったが、「卵のプリン」は硬く卵の香りに乏しくてイマイチだった。そして、最後の薄茶で終了となった。(2019年10月追加)

中京区堺町通錦小路上ル539  
電話番号:075-252-1199
定休日:月曜(不定休あり)
営業時間:18時〜22時
予算:13000円、16000円、18000円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅20番出口を出て左へ。東洞院通り、高倉通りを過ぎ、次の堺町通りを左折する。錦市場を過ぎると右側にある。四条駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:堺町通り、錦市場
お勧めポイント:実直な美味しさが光る日本料理店

錦市場から堺町通りを進むと・・・ 右側にあるココです! 店主一人でやっているカウンター僅か7席だけの小さな店 まず出てきたのは、何と!「長野産天然シメジと菊の花の小鍋」。天然しめじは歯ごたえが良く、出汁も繊細かつ優しい味で、コース最初の一品として悪くない続いて出てきた「イチジクと柿、揚げ小芋の胡麻ソース」は、シットリ系の果物とネットリとした小芋に、濃厚な胡麻ソースが絶妙にマッチしている。さらに、カリカリに炒られた胡麻の食感がアクセントになっていたお造りの「本鮪の黄身醤油と山椒のスプラウト」はイマイチ 「クエのしゃぶしゃぶ・青ギリみかんと大根おろし添え」は、まあまあの美味しさ お椀は「玉ねぎと芋茎の卵とじ」で、スッポンの出汁が味に更なる深みを与えている。飲んだ後の余韻が長く、まるでグランクリュのワインのような美味しさ 焼き物は「金目鯛と海老芋」 海老芋には味噌が塗られ、蓮根や蕪、マコモ茸なども添えられているが、これらは特に可もなく不可もなしといった感じだ 「菱の実とイクラ」は、イクラの皮が硬かったのが残念だったが、ポン酢ゼリーの酸味と栗のような菱の実の取り合わせが実に面白かった 「香茸のすき焼き」は、じっくりと甘辛く濃く味付けされているにもかかわらず、それに負けない香茸の香りが素晴らしかった 「天然舞茸とカマス」の煮物は、香茸の後だったせいもあって舞茸が香らずイマイチだった 秋を感じさせる「子持ち鮎の土鍋ご飯」 白く粒々の鮎の子の食感に加えて山椒が香り、なかなか良かった 香の物 一緒に出された「赤出汁の味噌汁」は、何故か塩辛くてダメだった デザートの「バナナアイスのモナカ」と「きな粉と卵のプリン」 パリッとしたモナカとバナナアイスが合う白い「きな粉のプリン」は美味しかったが、オレンジ色の「卵のプリン」は硬く卵の香りに乏しくてイマイチ最後の薄茶で終了となった