デリ ガーデン
地下鉄平岸駅近くにある人気のインド料理店。この店は北24条にある「モハンディッシュ」の系列店でもある。スタッフは全員インド人で、言葉は多少たどたどしいが、対応はなかなか良い。店内は1階の他、2階にも客席があり、テーブル席がメインである。
メニューを見ると、カレーが31種類、ナンが9種類と豊富。飲み物にはインドビールの他、インドワインなどもある。インドビールは暑い土地柄で造られているせいか、沖縄のオリオンビールのようにサッパリとドライな感じだ。カリスマ醸造家・ミシェル・ローランが監修しているインドワイン「カベルネシラーズ」は、カベルネ・ソーヴィニョンとシラーのブレンドであるにも関わらず、意外とタンニンが少なくソフトで分かりやすい味である。
席に着くと、まず塩とブラックペッパーが効いた豆センベイが運ばれてくる。辛子につけて食べるととても辛く、ビールに良く合う。料理の辛さは何と100段階もあり、店の中辛は3番で辛口は4番になるが、4番がスパイシーさを感じる丁度良い辛さだ。
「マサラ」とは、いわゆるクミンやターメリック、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、カルダモン、コリアンダーなどを混ぜ合わせたインド料理の香辛調味料の総称であるが、この店の素晴らしいところは、多くの料理に使われる「マサラ」が絶妙に良いことだ。既製スパイスペーストの嫌な後味がなくていい。「スパイシー チキンマサラ」や「スパイシー ラムマサラ」は、マサラとトマト、刻み生姜を用いた定番のカレーであるが、ドロッとしていてほんのり甘く僕の予想を超えた美味しさ。「ポークジャガイモ」や「ラムジャガイモ」もルーのほとんど無いドロッとスパイシーなジャガイモ料理。中でもインド料理では見かけないポークを使った「ポークジャガイモ」は意外に美味しく1番のお勧め。「ラム ほうれん草」や「ポーク ホウレン草」、「シーフード ホウレン草」、「ベジタブル ホウレン草」、「チキンキーマ ホウレン草」は、メニューの写真ではオースドックスなルータイプのホウレン草カレーであるが、実際にはルーがほとんど無いドライタイプのカレーである。中でも「ラム ほうれん草」がいい。これらに対し、「バター プロン(エビ)」や「チキン ティッカ マサラ」などのトマトベースのカレーはとても甘く、好みが分かれる微妙な味だ。
ナンの中では、基本の「プレーン ナン」は合格点であるもののお勧めと言うほどではない。僕の一押しは「キーマ ナン」。これはクミンが効いたスパイシーなキーマカレーが入ったナンで、ビールに合う最高の逸品だ。この他、「チーズナン」もチーズがトロッとしていて、ピザ以上に美味しくお勧めできる。しかし、カレーピラフである「ビリヤニ」は、南インド料理店で味わうパラッとスパイシーなビリヤニとは異なり、シットリとしたトマト風味のピラフである。米もインディカ米ではないので、本格的なビリヤニを想像して頼むと失望するかも知れない。
タンドーリ(炭釜料理)はどれもシットリとジューシーに焼き上がっていていい。特にシンプルな味の「タンドーリ チキン」や「タンドリー マトン」、そしてホウレン草ペーストによりまろやかな「タンドーリ ポーク」が美味しい。これに対し、「シシ カバブ」や「ガーリックチキン」は肉やスパイスに深みがなくイマイチである。また、「ラッシー」や「マンゴーラッシー」はニンニクのような独特のスパイスを感じさせ、お勧めできない。
ちなみに、この店はコックが1人しかおらず、サービス2人が1階と2階を担当しているため、料理が出てくるまでは多少時間がかかる。また、どの品もテイクアウトが可能であるが、カレー以外のメニューは冷めると美味しくなくなるので、カレー以外は店で頂きたい。(2014年1月追加)
豊平区平岸2-6-2-16
電話番号:011-832-1611
定休日:火曜
営業時間:11時半〜14時半、16時半〜20時半
予算:キーマナン550円、ポークジャガイモ780円
アクセス:地下鉄南北線・平岸駅1番出口を出て左へ進み、平岸街道を左折する。「アパマンショップ」を過ぎ、一つ目の信号を過ぎるとすぐ左側。平岸駅より徒歩2分。
最寄りのランドマーク:東光ストア、KKR札幌医療センター
お勧めポイント:スパイスにキレのある本格的インド料理
- 真


































