ブーランジェリー ジン Boulangerie JIN

 真狩村の郊外にある薪釜で焼く手作りパン店。外にたくさんの薪が積み上げられ、店舗は村にあるパン屋とは思えないくらいスタイリッシュ。聞くところによると、建物は東京の有名建築士の作品らしい。店主はフランスの「エリック・カイザー」のもとで修行の後、ザ・ウィンザーホテル洞爺の「オテル・ド・カイザー」や真狩村の有名フレンチ「マッカリーナ」を経てこの土地で独立したのだそうだ。このため、近くにある「マッカリーナ」ではこの店のパンを使用しているという。釜や建物を含めて全てにこだわっており、例えば小麦は真狩村で生産された小麦を中心に北海道産小麦が使用され、天然酵母も真狩の小麦やライ麦からおこし、水は羊蹄山の湧き水を使用するという徹底ぶり。
 しかしながら、この店の最大の欠点はパンの品数が少ないこと。なので、もしもいろいろ試したければ、何度か足を運ばなくてはならない。しかも、作る数が少ないので、昼頃には売り切れとなってしまう品も。ハード系パンは全体にシットリと水分多めのテクスチャーで、「食パン」や「バターパン」などのソフト系パンは滑らかな絹のような食感に加えてほんのりとした甘さを感じる。僕の1番のお勧めはエリック・カイザー直伝の「クロワッサン」。これだけカリッとしていてリッチなバターが香るクロワッサンは、ここと「オテル・ド・カイザー」系でしか味わえない。同じ系統の「アーモンドクロワッサン」などパイ生地を使ったデニッシュもいい。もう一つのお勧めは「イチジクとくるみパン」。シットリとした生地にクルミの香りや食感、さらにイチジクの程良い甘さが加わり、忍路にある「エグ・ヴィヴ」の「イチジクとくるみパン」に勝るとも劣らない逸品である。
 ちなみに、店内は撮影禁止なのでご注意を。更につけ加えると、この店の近くにアルザスで修行した真狩村在住の有名コンフィチュール(ジャムのこと)職人・MASAKOさんのカフェ「トゥルモン」があるので、この店でパンを買ったついでに立ち寄って、是非本物のコンフィチュールも購入してパンと共に味わってみてはいかがだろうか。(2013年11月 追加)
http://tabelog.com/hokkaido/A0106/A010603/1024399/

真狩村桜川45-8  
電話番号:0136-45-2773
定休日:火曜と水曜
営業時間:11時〜18時(売り切れ次第終了)
予算:クロワッサン160円、アーモンドクロワッサン200円、イチジクとくるみパン800円(ハーフ400円)
アクセス:真狩村の中心部から車で5分程度。カーナビがなければ迷ってしまうようなロケーション
最寄りのランドマーク:なし(カーナビ必須)
お勧めポイント:最高レベルのクロワッサンとイチジクとくるみパンが味わえる