レストラン アグリスケープ(Restaurant AGRISCAPE)
佐藤シェフは、実は「ピエール・ガニエール青山店」の出身。ピエール・ガニエールといえば、“分子ガストロノミー”という科学的な前衛的料理手法を実践するフランスの3つ星レストランである。以前の料理は、多少インスパイアしていた面もあったが、現在の料理は彼が理想とする料理に進化した。今でも佐藤シェフは厨房に立っているが、現在この店を任されているのは、彼の愛弟子である吉田夏織シェフ。「イルギオットーネ丸の内」や「ル・ミュゼ」で腕を磨き、「SIO」時代から佐藤シェフの右腕として腕を振るっていた素晴らしい料理人である。
この店を訪れるのなら、ランチタイムか、ディナーなら初夏のまだ日のあるうちに訪れたい。周りの緑が、ここが札幌市内のレストランである事を忘れさせてくれる。何故こんな山の中に?かというと、円山「SIO」時代に、タマネギを仕入れていたこの地の農家さんに後継者がおらず、シェフの自分で野菜を作りたいという思いが一致し、この地にレストランを移転したという。しかしながら、熊が出るほどの立地にあるにもかかわらず、地下鉄円山公園駅からタクシーで2000円くらいと、意外にもアクセスはそれほど悪くない。
今回は、この店で最も高い19800円のコースをチョイス。「SIO」の頃はまず、その日のメイン料理の素材となる肉を見せてくれて客が選ぶことができたが、素材にストイックとなった現在は、残念ながらそれはできない。その代わりに、本日のコースに登場する様々な野菜たちを披露してくれる。また、「SIO」の時代に比べて値段が2倍近くになり、コスパこそ悪くなったが、その分ロケーションも含めて非日常的な特別感が味わえるようになった。
コースの前半を飾るのは、もちろん野菜料理である。どの料理も洗練されており、野菜のポテンシャルが十二分に引き出されていた。魚料理もメインの肉料理もシンプルな味付けながら、塩味も火の通し方も申し分ない。さらに、2種類の自家製蜂蜜とチーズ、デザート、飲み物、小菓子と続き、満腹のうちに終了となる。
http://www.agriscape.jp
西区小別沢177
電話番号:011-676-8445
定休日:不定休(完全予約制)
営業時間:【ランチ】12時10分〜13時、【ディナー】
17時40分〜19時半
予算:【ランチ】4400円〜19800円、【ディナー】13200円〜19800円
アクセス:円山公園駅から車で小別沢トンネルを目指して向かう。トンネルを過ぎて道を下ると、左に「さくら農園」が見えるので、そこをUターンするように左折する。両側にレストランのハウス畑が見えたらその先。円山公園駅から車で約15分
最寄りのランドマーク:小別沢トンネル、さくら農園
お勧めポイント:自家農園で作るフレッシュな無農薬野菜の料理が素晴らしい
小別沢トンネルを過ぎて道を下ると、左に「さくら農園」が見えるので、そこをUターンするように左折する。両側にレストランのハウス畑が見えたらその先に、このレストランが見える
入口左に、店の製品を販売するショップがある
「SIO」の頃は、まず、その日のメイン料理の素材となる肉を見せてくれて、客が選ぶことができたが、素材にストイックとなった現在は残念ながらできない。その代わりに、本日のコースで登場する様々な野菜たちを披露してくれる
一皿目の「ホワイトアスパラのアイスとスープ、チキンスープのジュレ」は、滑らかでヒンヤリとしたホワイトアスパラのアイスと凝縮されたチキンジュレ、刻んだホワイトアスパラが一体となっていて素晴らしい。塩味もピッタリで、驚くほど洗練された味だ
次の野菜料理は、「越冬百合根のムースとウドのフリット フキノトウパウダー」。百合根の甘味とウドやフキノトウの苦みのコントラストが、何とも言えない美味しさとなっている
「大根のクリーム煮と大根のニンニククリームソース」
シラスや山ワサビ、コーンフラワーがちりばめられ、しっかりとした高級感のある料理に仕上がっている
「ポアロネギ(リーキ)のテリーヌ 自家製生ハム添え」は、鶏レバームースとリンゴペースト、札幌黄タマネギペーストを混ぜ、トロトロの甘いネギにつけて食べるともう最高である
「冷たいブイヤベース」には、 チーマ・ディ・ラーパ(イタリアの菜の花)や甘海老が入り、フェンネルのピクルスやカリカリのアラレがアクセントになっている。さらに、サフランの香りが、エキゾチックな味わいに仕上げている
魚料理は、「マツカワガレイのスープ仕立て」。フックラとしたマツカワガレイの他に、ホタテのムースやシジミ、原木椎茸などが入っており、リベッシュ(ハーブ)で香りづけされたスープがサッパリとした重厚感を与えている
「余市産ムラサキウニとアスパラの冷製パスタ」は、カッペリーニよりも太めのパスタを使用。間違いない美味しさ
口直しの「クルマバソウのアイス 苺添え」は、一緒に食べるとまるでキウイを食べているように甘酸っぱい食感
メインを飾るのは、「炭火焼き若鶏のロースト(120日目のプレノワール)と仔牛のロースト」。お腹いっぱいなので、小さめのポーションにしてもらった。シンプルな塩味ながら、炭火で焼いた香ばしさがあり、とてもジューシー。そのまま食べても美味しいが、添えられたバナナソースと梅のソースで味変も可能
裏庭で飼っているミツバチが作った2種類の自家製蜂蜜
チーズと一緒にいただく
「牛乳と玉子のプディング アイス添え」
「ライ麦のフィナンシエと梅酒の琥珀」と飲み物で終了となる
