元気一杯
看板のないラーメン店。しかも、電話番号も公開していないミステリアスな店である。店の前に立つと微かにトンコツの香りがするが、サッシの戸のガラスにはシートが貼られ、中が見えない。本当にこの戸の向こう側がラーメン店なのか?開けるのに躊躇してしまうくらいラーメン屋らしからぬ外観。なので、外の写真を良く憶えてから行ってほしい。扉を開けると、店の名前の通り「いらっしゃいませ!」という元気な声が。店内の右側にはカウンター席が、左側にはテーブル席がある。拍子抜けするくらいごく普通のラーメン店である。
店内を見渡すと、「写真撮影禁止」、「携帯禁止」、「禁煙」の3つの禁止マークが貼られている。さらに、「スープが完成次第開店します、スープがなくなり次第閉店します、スープが未完成の時には営業しません」という掲示も。つまり、営業時間はあくまでも目安で、スープの出来や売れ具合によっては、時間が変わるということらしい。また、「ラーメンを食べるときには、まずはスープから吟味してほしい。このスタイルに合わない方は遠慮してほしい」という趣旨の掲示もある。店主はスープ至上主義で頑固で屈折したラーメン職人なのだろうか?ところが実際に会ってみると、意外にもニコニコと愛想の良い普通の若い店主なのである。
今回は初めてなので、「普通のラーメン」を注文。ラーメンが運ばれて来ると、掲示のとおり「まずスープからどうぞ!」と念を押される。スープを啜ると、トンコツの嫌な香りはなく、ストレートにトンコツの美味しさが伝わってくる。とてもクリーミーで、言うだけのことはある完成度の高いスープなのである。麺は博多ラーメン特有の極細ストレート麺で、具はチャーシューとキクラゲ、そしてネギ。メニューを見ると、キクラゲの増量もできるようだ。麺の硬さを聞かれなかったが、出てきた麺は硬め(カタ)であった。テーブルに置いてある「辛子高菜」は驚くほどの極辛で、たくさん入れると舌が麻痺してスープの味が分からなくなるほど。なので、入れる量には注意されたい。博多ラーメンなので、もちろん替え玉もある。(2013 年1月追加)
福岡市博多区下呉服町4-13 ゾンターク博多I 1階
電話番号:非公開
定休日:日曜
営業時間:平日11時頃~18時、土曜・祝日11時頃~17時
予算:普通のラーメン650円
アクセス:地下鉄箱崎線・呉服町駅3番出口を出て、ガソリンスタンドENEOSの方向へ向かう。信号を渡ってパームツリーの道(大博通り)に沿って更に進み、信金中央金庫を過ぎた信号を右折すると、左側に見えるマンション(向かいがタイムパーク)。呉服町駅から徒歩5分。JR博多駅博多口からタクシーで800円くらい。
最寄りのランドマーク:信金中央金庫
お勧めポイント:完成度の高いトンコツラーメン店