厨(くりや)くろぎ

 予約がとれない日本料理店として知られる芝公園の「くろぎ」が展開する和のスイーツ店。海外も含めていろいろな姉妹店があるが、唯一のかき氷の専門店なのがこの「厨くろぎ」である。店舗は上野松坂屋別館のパルコヤの1階にある。店内は天井が高く、昼に訪れると、黒を基調としたモダンなフレンチレストランのような雰囲気。また、夜に訪れてみると、モノトーンの色調に木のテーブルを照らすライトが映え、まるでカフェバーのような雰囲気となる。
 先ずは、入口にあるレジで注文して先払いし、客席に案内される。メニューを見ると、人気のかき氷は定番と季節限定のメニューがある。かき氷のサイズは「通常サイズ」と「小サイズ」の2サイズがあり、価格設定はかなり高めだ。小サイズでも通常の1.5倍くらいはあるので、小サイズで十分だと思う。定番のメニューのかき氷は、「黒蜜きなこ」と「みたらしみるく」、「森抹茶」の3つで、この他に「蕨もち」と「塩アイス」がある。季節限定のかき氷は、5月が「昔ぷりん」と「苺姫」、7月が「南国マンゴー」と「和ぼがど」と各2種類ずつあった。また、かき氷には、様々なトッピングも追加できる。定番メニューの僕のお勧めはズバリ!「みたらしみるく」、「黒蜜きなこ」「蕨もち」、「森抹茶」の順である。
 「みたらしみるく」は、ミルククリームではなく、クリームチーズにみたらし餡がかかったもの。氷の中には小豆のこし餡と胡桃が入っている。氷は滑らかで細かく、通常のかき氷よりもシロップが少なめだ。どれも一見ミスマッチとも思える素材だが、氷とのバランスが実に良く、想像以上に美味しい。完成度の高い和のスイーツである。どのかき氷も共通してシロップが少なめなので、時間が経つにつれて下の氷が硬くガリガリになってしまう。味が申し分ないだけに、最後まで氷がもっとふんわりしていれば3つ星なのだが。「黒蜜きなこ」は、全体的な甘さもほどほどで、表面にかかっているきな粉に塩味を感じる。「みたらしみるく」と同様にシロップ少なめで、代わりに黒蜜が別添えとなっている。氷の中には黒蜜クリームと小豆粒あんが入っており、胡桃がアクセントとなっている。きな粉ときな粉クリーム、粒あん、胡桃の奏でる四重奏は、これまでに味わったことがないテイスト。かき氷というより、全く別次元の和のデザートを食べているようにも思える。「森抹茶」は、氷の中にクリームチーズと小豆の粒餡、砕いたクッキーが入っている。ほろ苦い抹茶との組み合わせは悪くないが、お勧めと言うほどのレベルではない。「蕨もち」は練りたてなので、ネットリと柔らかい。先ずはそのまま食べるよう言われたが、そのまま食べても食感は分かるものの、やはり味も香りもないので、何かつけて食べた方が良い。黒蜜の他、きな粉と抹茶入りの鶯きな粉が添えられてくるが、鶯きな粉よりも通常のきな粉の方が、きな粉だけよりもきな粉に黒蜜をつけた方が味に重層感が生まれて美味しい。黒蜜は甘すぎず美味しいが、きな粉は炒りたての香ばしさが感じられない。これできな粉の香りが高ければ3つ星レベルの蕨餅である。(2023年7月追加)
https://kurogi.co.jp

台東区上野3丁目24-6 パルコヤ1階  
電話番号:03-6284-2796
定休日: 不定休(パルコヤに準ずる)
営業時間:10時〜20時
予算:みたらしみるく(通常サイズ)1950円 、(小サイズ)1750円
アクセス:東京メトロ銀座線・上野広小路駅、都営大江戸線・上野御徒町駅、JR御徒町駅から徒歩1分(松坂屋上野店の隣)
最寄りのランドマーク:松坂屋上野店
お勧めポイント:オリジナリティあふれる和テイストのかき氷

奥に松坂屋が見えるこのビル ココです! 店内は天井が高く、昼に訪れると、黒を基調としたモダンなフレンチレストランのような雰囲気。また、夜に訪れてみると、モノトーンの色調に木のテーブルを照らすライトが映え、まるでカフェバーのような雰囲気に メニューを見ると、人気のかき氷は定番と季節限定のメニューがある。かき氷のサイズは「通常サイズ」と「小サイズ」の2サイズがあり、価格設定はかなり高めだ。小サイズでも通常の1.5倍くらいはあるので、小サイズで十分だと思う。定番のメニューのかき氷は、「黒蜜きなこ」と「みたらしみるく」、「森抹茶」の3つで、この他に「蕨もち」と「塩アイス」がある。季節限定のかき氷は、5月が「昔ぷりん」と「苺姫」 7月が「南国マンゴー」と「和ぼがど」 「みたらしみるく」 ミルククリームではなく、クリームチーズにみたらし餡がかかったもの 氷の中には小豆のこし餡と胡桃が入っている。氷は滑らかで細かく、通常のかき氷よりもシロップが少なめだ。どれも一見ミスマッチとも思える素材だが、氷とのバランスが実に良く、想像以上に美味しい。完成度の高い和のスイーツである。どのかき氷も共通してシロップが少なめなので、時間が経つにつれて下の氷が硬くガリガリになってしまう。味が申し分ないだけに、最後まで氷がもっとふんわりしていれば3つ星なのだが 「黒蜜きなこ」は、全体的な甘さもほどほどで、表面にかかっているきな粉に塩味を感じる 「みたらしみるく」と同様にシロップ少なめで、代わりに黒蜜が別添えとなっている。氷の中には黒蜜クリームと小豆粒あんが入っており、胡桃がアクセントとなっている。きな粉ときな粉クリーム、粒あん、胡桃の奏でる四重奏は、これまでに味わったことがないテイスト。かき氷というより、全く別次元の和のデザートを食べているようにも思える 「森抹茶」 氷の中にクリームチーズと小豆の粒餡、砕いたクッキーが入っている。ほろ苦い抹茶との組み合わせは悪くないが、お勧めと言うほどのレベルではない 「蕨もち」は練りたてなので、ネットリと柔らかい。先ずはそのまま食べるよう言われたが、そのまま食べても食感は分かるものの、やはり味も香りもないので、何かつけて食べた方が良い。黒蜜の他、きな粉と抹茶入りの鶯きな粉が添えられてくるが・・・ 鶯きな粉よりも・・・ 通常のきな粉の方が・・・ きな粉だけよりもきな粉に黒蜜をつけた方が味に重層感が生まれて美味しい。黒蜜は甘すぎず美味しいが、きな粉は炒りたての香ばしさが感じられない。これできな粉の香りが高ければ3つ星レベルの蕨餅である。