壽山(すやま)
今年の3月に薄野から大通へ移転し、リニューアルオープンした日本料理店。マンションの1階にある店は、カウンター席8席と個室のテーブル席が6席だけ。まるで京都にいるような和のしつらえが印象的。それもそのはず。この店をデザインしたのは、京都の「未在(みざい)」や「草喰 なかひがし」などの有名和食店を手がけたデザイナーなのだ。前店舗に比べると調理場が広くなり、中央には土鍋ご飯を炊く竈と薄茶を点てる茶釜が鎮座している。恐らく、パフォーマンス的な面を考慮してデザインされているのであろう。
旧店舗の頃と大きく変わった点は、価格設定とお酒の充実ぶりである。15000円と25000円の2コースとなり、ほぼ東京や京都と変わらない金額となった。15000円と25000円のコースの違いは品数だけに留まらず、素材も異なっている。例えば、締めのご飯は、15000円が銀シャリの土鍋ご飯なのに対し、25000円の方は季節の素材を使った土鍋ご飯といった具合だ。また、店主の高橋さんが相当勉強したのか、開店当初にここで指摘した日本酒のセレクトの悪さも改善された。現在は、高知の「美丈夫」、福島の「飛露喜」、愛知の「九平次」、宮城の「伯楽星」、福井の「黒龍」などといったハイレベルな日本酒がラインナップされ、特に「黒龍」は、大吟醸のほぼ全てが揃っている。また、ビールは、ミシュラン星付きレストランなどの高級店でしか味わえないラグジュアリービール「Rococo Tokyo White」を、ワイングラスで飲むことができる。ベルギーの「ヒューガルデン・ホワイト」のような味わいながら、それを更にキリッとドライにしたような味で、どのような料理にも合いそうである。
ちなみに、今年4月に、「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」の「京都吉兆」の後に、「壽山」の支店がオープンする。本店のオープンと支店のオープンが重なったために、まだ料理が落ち着いていないのかもしれない。どの料理も外れがなかったものの、今回はこれといって飛び抜けたものがなく、価格が上がったことや旧店舗で感じたような料理のワクワク感がなかったため、2つ星に下げた。いずれにせよ、年内にもう一度伺って再評価したいと思う。(2019年3月追加)
https://www.facebook.com/日本料理-壽山-175894713167671/
中央区大通西17丁目2-8 グラシアス大通1階
電話番号:011-688-8024
定休日:日曜・祝日
営業時間:18時〜21時
予算:15000円と25000円の2コース
アクセス:地下鉄東西線・西18丁目駅3番出口を出て左へ。最初の交差点(アパマンショップあり)を左折し、信号手前にある最初のT字路を右折すると左側にある。西18丁目駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:アパマンショップ大通西18丁目店
お勧めポイント:まるで京都にいる様な洗練された日本料理が味わえる
大通から一本北側の寂しい裏通りにある
ココです!
扉を開けると、通路が・・・オープン間もないので胡蝶蘭が通路にたくさん
カウンター席
カウンター席から土鍋ご飯を炊く竈が見える
調理場には、薄茶を点てる茶釜もある(店主の高橋さん)
6席まで対応できる個室テーブル席
ビールは、ミシュラン星付きレストランなどの高級店でしか味わえないラグジュアリービール「Rococo Tokyo White」を、ワイングラスで飲むことができる
先付は「ホッキ貝の酢味噌和え」
お凌ぎは「サクラマスの飯蒸し」
向付「みる貝、ウニ、ヒラメの刺身」は、橙塩と醤油で
お椀「アワビ真丈」には、炙ったクチコ、新筍、ワカメが入っていた。出汁の引き方は薄めだが、シミジミと旨い
八寸の中の「煮たイイダコ」は、レアな食感が良かったが撮影し忘れた
「うすい豆(えんどう豆 柚子風味の出汁)」
「菜の花の胡麻クリームソースがけ」
「鯛の子」
「茹で車海老」
「茹でそら豆」
焼物「甘鯛の焼き物・タラの芽の天ぷら、フキノトウ味噌添え」。新鮮な甘鯛なのか?凄い弾力だ
炊き合わせは「ズワイガニのひろうす アイナメ」
季節の土鍋ご飯は、「京ぶきとカニのご飯」
京ぶきのシャキシャキが春を感じさせる
水物は「ベビーキウイ、あまおう、せとか」
少し飲んでしまった薄茶とサクラ餅で締めとなった