花くじら 本店
福島にある行列のできるおでんの店。この店は北新地にあるような雰囲気のいいおでん屋ではなく、市場の路地にでもありそうなB級おでん店であるが、コスパ抜群の良質なおでんを食べさせてくれる。近くには、この本店の他に「北店」と「歩店」があるが、どうせ訪れるなら、B級感あふれる本店のカウンター席がお勧めである。この店のスタッフは、女将さんも含めて女性スタッフのみというのもいい。
本店の1階にはコの字型のカウンター席があり、入口側にはテーブル席がある。2階には予約可能な座敷があるらしいが、今回の取材では残念ながら見ることはできなかった。1階は夏の暑い時期には簾を立てかけ、オープンテラスのような開けっ放しとなる。
基本的に関東は鰹出汁、関西は昆布出汁と言われるが、この店の出汁は色が薄めの昆布出汁メインの関西風の出汁である。口に含むと思わず旨い!と思える口当たりの優しい良質なダシだ。メニューを見ると、「さえずり」や「ころ」以外に値段の表示はないが、どれも200~300円くらいの低価格である。カウンター内では、美味しそうなおでんが丸鍋の中でグツグツと煮えている。
まずは、瓶ビール(キリンの一番搾り)とともに、店名を冠した「はなくじら」を注文。「花くじら」とは、脂肪とゼラチン質からなる「鯨の尾ビレの塩漬け」を薄く切って熱湯をかけ、冷水でさらしたもの。これを酢味噌でいただく。大阪で好んで食べられるものらしいが、香りと食感は食べ慣れないものにとって特に美味しいとは思えないような代物である。やはり、お勧めはおでんで、大阪おでんの鉄板メニュー「さえずり(鯨の舌)」や「ころ(脂肪の多い鯨肉を揚げ、油を絞った残りを乾燥させたもの)」、魚のすり身と豆腐を混ぜ合わせた「UFO」、七味がかけられた「大根」、関西らしく味噌を垂らした「生麩」などがいい。さらに、特にお勧めしたいのが「ねぎま」である。
ちなみに、開店後すぐに満員となってしまうので、待たずに入店したければ開店の5分前には訪れたい。また、前述のように本店と歩店には座敷があり、この座敷に限っては予約が可能である(6名~30名、飲み物の持ち込みについては要相談)。さらに、混雑時には90分のレギュレーションがある。(2015年12月追加)
http://hanakujira.com
大阪市福島区福島2-8-2
電話番号:06-6453-7486
定休日:無休(暑い8月の1ヶ月間は休業となり、年末年始については上記ホームページを参照)
営業時間:16時半~23時
予算:ころ600円、さえずり800円
アクセス:JR東西線、阪神・新福島駅の出入り口2番出口を出て反対方向へ向かう。浄正橋交差点を右折し、さらに一つ目の交差点を右折して福島天満宮を過ぎるとすぐ右側。新福島駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:浄正橋交差点、上天神交差点、福島天満宮
お勧めポイント:あくまでもB級店ながら良質なおでんが味わえる
鳥居の奥の「おでん」の看板が見えるところ鳥居の奥の「おでん」の看板が見えるところここです
夏はこのようなオープンな感じ
カウンター内では、美味しそうなおでんが丸鍋の中でグツグツと煮えている
テイクアウトしている客もいた
メニュー
これが店名を冠した「はなくじら」。「花くじら」とは、脂肪とゼラチン質からなる「鯨の尾ビレの塩漬け」を薄く切って熱湯をかけ、冷水でさらしたもの
「すじ」は普通
「くじらベーコン」も普通
魚のすり身と豆腐を混ぜ合わせた「UFO」。お勧め!
「じゃがいも」と「大根」
大阪おでんの鉄板メニュー「さえずり(鯨の舌)」
左が「生麩」で右が「ころ(脂肪の多い鯨肉を揚げ、油を絞った残りを乾燥させたもの)」
超お勧めの「ねぎま」