閼伽井(あかい)
祇園花見小路の南側にある人気の日本料理店。店主の阿部さんは、下鴨の「吉泉」や人気老舗旅館「炭屋旅館」、京都ホテルオークラ「入舟」などで修業後、河原町三条「藤や」の料理長を務めた人物である。この度、祇園花見小路北側から南側へ移転し、店の雰囲気により重厚感が増した。店内に入ると玄関になっているので、先ずは靴を脱いで上がる。1階には僅か5名の掘りごたつのカウンター席が、そして2階には6〜8名の個室がある。移転後変わった点と言えば、2階の個室が広くゆったりとなったことと、昼夜共にコースの値段が同じになったことである。ご主人と奥様の二人三脚でやっている点は現在も変わっていない。
料理はどれも美的センスを感じさせる美しい構成。一見するとキンカンか玉子の黄身のような「閼伽珠(あかだま)」はこの店の名物で、どちらのコースでも出される。季節によって月見団子になったりホオズキになったりして、少しずつ姿を変えて供される。今回の焼き物は少し火が通り過ぎていたが、それ以外はどれも良かった。また、以前と比べると酒がかなり充実した。日本酒は「十四代」の吟醸の他、「獺祭」や「聚楽第」などの大吟醸もあった。また、シャンパンやワインも日本料理店とは思えないくらい揃っていたが、リストには値段が表示されていない。
ちなみに、料理は全て店主1人で作っているため、どうしても料理内容には制限があるが、それでも、1人で作っているとは思えないくらいスキルを感じさせる料理である。(2014年11月更新)
京都府京都市東山区祇園町南側570-7
電話:075-551-8181
定休日:不定休
営業時間:12時~13時、17時半~20時
予算:【昼夜共に同じコース】1万5千円、2万円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。「京都四條南座」の前を過ぎて進むと、朱色の壁の大きな建物「お茶屋一力亭」が見えるので、その角を右折。花見小路南側の3筋目(お茶屋・津田楼のところ)を右折し、すぐ次の角を左折すると右側。阪急河原町駅より徒歩7分。
現在屋根を改修中
玄関で靴を脱いで上がる。正面が2階への階段
カウンター席からは坪庭が見える
八寸
椀物は鴨の団子と生麩、菜の花、大根
お造り左が「寒ブリ」、右が手前から「剣先イカ」、「赤ウニ」、「本マグロのトロ」
日本酒を冷やで
蕪と湯葉の柚子皮入り小鍋仕立て
焼き物
葉っぱをどけたところ
丹波シメジの焼き物
ホタテの焼き物(火が通り過ぎだった)
近江牛の焼き物(火が通り過ぎだった)
鮭の西京味噌漬け焼き
ズワイガニのイクラがけ
鰻のおこわ・山椒風味
水菓子とスイートポテト
小菓子
薄茶