鮓 きずな
「新京橋商店街」の奥まったところにある寿司屋。しかも、商店街から更に外れた小さな通り沿いにあるため、こんな場所で大丈夫?と思ってしまうような立地である。それでも人気店らしく店内は常に混み合い、当日の入店は困難なほど。それもそのはず、さすがは大阪!というくらいコスパが抜群なのである。しかも、寿司は本格的江戸前でありながら、価格だけは浪速価格なのだ。もしも、東京で同レベルのものを食べるとしたなら、2倍くらいの価格になると思われる。
マンションの1階にある店内に入ると、広いL字型のカウンター席がある。大将はまだ40才前後であろうか。気力体力とも充実して今まさに脂がのっているように見受けられる。6年前に先輩職人からこの店を居抜きで譲り受け、2年前にリニューアルしたという。
寿司は店主おまかせの1コースのみ。コースはつまみと握りが半々くらい出てくるので、寿司だけをいただきたいという方には向かない。つまみ楽しみながら酒を飲み、最後に寿司で締めたいという、まさに酒飲みの方におすすめしたい寿司店なのである。しかしながら、お酒のメニューはなく、店員に好みを言って店主がそれを決めるといったシステム。また、日本酒に関しては大吟醸はなく、純米酒か純米吟醸止まりである。
握りは前半のいろいろなつまみでお腹がある程度膨れることを考え、敢えて寿司は小ぶりに握っているとのこと。また、酢飯は赤酢を使っているため、やや茶色みがかっている。シャリの食感はややボソッとしていて僕好みではない。寿司だけで評価をするなら1つ星から2つ星の間くらい、つまみや値段含めたトータルな評価では2つ星である。
ちなみに、この店の店員への教育は実に行き届いており、若い店員の対応もキビキビとしていて気持ちよく食べることができる。(2015年8月追加)
大阪市都島区都島南通2-4-9 藤美ハイツ1階
電話番号:06-6922-5533
定休日:月曜、第3火曜
営業時間:【火曜~土曜】18時~23時、【日曜】17時~23時
予算:おまかせで10000円くらい
アクセス:JR京橋駅北出口を出て、「京阪百貨店」とは逆方向の商店街へ進む。左へ、JRの線路に沿った方の「京橋商店街」を進み、次の「京橋一番街」を抜ける。信号を渡り、「千鳥宗家」の前を通って「新京橋商店街」を更に進む。しばらく行くと、広めの円形の屋根がある。そこを過ぎてすぐの「京橋耳鼻咽喉科」、「青果吉田屋」前のT字路を左折するとすぐ左側にある。JR京橋駅、京阪京橋駅から徒歩7分
最寄りのランドマーク:京橋商店街、京橋一番街、新京橋商店街
お勧めポイント:酒飲みには最適のコスパ抜群の本格江戸前寿司
JR京橋駅の北出口を目指します駅前のこの商店街を左へ進みます
「千鳥宗家」の前を通って「新京橋商店街」を進みます
このドーム状の屋根を過ぎたらすぐです
「新京橋商店街」横のこの通り沿いにあります
暖簾に隠れて店名が見えませんのでご注意を!
これが店主です
まずは関西の押し寿司「大分県産ヒラアジのバッテラ」からスタート
鳴門海峡産「煮アワビ」
最初の刺身は明石産真鯛(真ん中奥)とアマガレイ(マコガレイ)3種。右が身と縁側で、左がカレイのキモを身で巻いたもの
太刀魚の炙り2種類
茹でたての明石ダコ
切る前の状態
右が頭の部分。左が「明石ダコの柔らか煮」に辛子を添えたもの
大将自家製の「タコのキモのルイベ(冷凍)」は日本酒には最高のアテ
「穴子の落とし」は梅干しのペーストとキノコの醤油煮とともに
「焼き穴子」は、野菜の薬味と共に有明海の一番海苔で巻いて食べる
こんな感じ
完成形
さっと炙った「釧路・仙鳳趾(せんぽうし)産カキ」は、ニンジンと玉ねぎのペースト入りポン酢で」
「アワビのキモの西京味噌漬け」は、味噌の風味がキャラメルの風味に変化していた
「根室産サンマの玉ねぎ醤油かけ」
青森県産糸もずくのジュレがけ
この手巻きは戻りカツオのなめろう
大阪の寿司と言えば茶碗蒸しが欠かせない。これは「徳島産椎茸の茶碗蒸し」
甘鯛
サワラ
キス
真アジ
ミナミマグロの赤身漬け
ミナミマグロのトロ
剣先イカに岩のりと生姜を添えて
「コハダ」はしっかり酢で締めたタイプ
「車エビ」はオボロを挟んだ本格的な江戸前の仕事
「アオサの味噌汁」はイマイチ
本日のメインディッシュ「北海道産バフンウニ(下)とムラサキウニ(上)のダブルのせ」
九十九里産「煮ハマグリ」
「煮穴子」は2種類出てきた。右は塩とワサビ、左は煮ツメと山椒。どちらも最高レベルの明石産穴子で、江戸前の泥臭いものとは全く別物の素晴らしい逸品
これは手巻きの「トロタク(マグロのとろを叩いたものにタクアンを入れたもの)」
本格的な江戸前風の玉子焼き
関西なのに何と最後に「ベッタラ」が出てきた。まさに江戸前寿司