水前寺成趣園
1632年に初代藩主・細川忠利公(ただとしこう)が、渾々と清水が湧くこの地(奈良〜平安時代に国府があった地)を気に入り、御茶屋を造ったのが始まり。その後、三代目藩主・網利公(つなとしこう)の時代に大規模な作庭がされて庭園として完成。中国・東晋時代の詩人・陶淵明の詩「帰去来の辞(ききょらいのじ)」に因み、成趣園と名づけられたという。
水前寺成趣園は、桃山様式を代表する「回遊式庭園」である。回遊式庭園とは、室町時代の禅宗寺院や江戸時代の大名によって多く作られた庭園で、園内を回遊して鑑賞する庭園のことである。
最も一般的な形式として有名なのは、「池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)」と呼ばれるものであり、大きな池を中心に配し、その周囲に園路を巡らして、築山、池中に設けた小島、橋、名石などで各地の景勝などを再現したもの。園路の所々には、散策の休憩所や庭園を眺望する展望所として茶亭や東屋などが設けられている(Wikipediaより引用改編)。
この水前寺成趣園は、東海道五十三次を模しており、中心には湖に見立てた池が配され、ゆるやかな起伏の築山とともに、その庭園美が楽しめる。池の周囲からは渾々と湧水が流れ出し、池とは思えないくらい透明度が高く美しい。しかしながら街中にあるため、どうしても背景に周囲のビルや建物が見えてしまい、見事ではあるが感動するような完璧な美しさとはならないので、2つ星とした。(2019年7月追加)
http://www.suizenji.or.jp
熊本市中央区水前寺公園8-1
電話番号:096-383-0074
定休日:無休
営業時間:【3月~10月】7時半~17時半、【11月~2月】8時半〜16時半
予算:高校生以上400円、小・中学生200円
アクセス:熊本市電・国府電停で降り、「くまもとローンセンター」、「覚法寺」を過ぎ、左に水前寺公園の看板が見えたら「九州記念病院」側へ斜めに左折。「九州記念病院が見えたら、そのすぐ先。国府電停より徒歩5分
最寄りのランドマーク:九州記念病院
お勧めポイント:桃山様式を代表する回遊式庭園
門前にあるお土産品店
熊本地震で崩壊した大鳥居は、未だ再建されていない
門前にある「はやし」
おばちゃんは、小山薫堂が作った熊本県のPRポスターにもなった
数々の有名芸能人も訪れているようだ
「いきなり団子」と「紫いもまんじゅう」が店の二枚看板
取材なので当然「いきなり団子」を購入。価格は110円と良心的
モチッとした半透明な饅頭の皮
中はサツマイモ(熊本県産・紅はるか)と北海道産小豆の漉し餡の2層構造になっている。蒸しているにもかかわらず、スイートポテトのようなシットリ感はない。味は小豆の風味を感じず、ほぼサツマイモの味で、とても素朴な味わい。残念ながら、グルメバイブルお土産の掲載には至らず
まずは切符を購入
英語、中国語、韓国語対応の自動券売機もある
庭園マップ。中心の高い山は富士山(富士築山)を模しているらしい
できるだけビルが入らないようにして撮影した庭園
橋の下には・・・
鯉が餌を求めて集まっていた。それにしても、池とは思えないほど水の透明度が高い
歴代の細川家藩主を祀る「出水神社」
細川家が愛した能を演じる能楽堂
能楽堂の説明によると、能楽堂の建設は明治11年(1878年)で、昭和40年(1965年)に火災で焼失。この能楽堂は、昭和61年(1986年)に旧・八代城主・松井家から移築したものらしい
大正元年(1912年)に、京都から移築された古今伝授の間(こきんでんじゅのま)
慶長5年(1600年)、細川藤孝公(ふじたかこう)別名幽斎(ゆうさい)が、智仁親王(としひとしんのう)に古今和歌集の奥義を伝授された建物