宮川本廛(みやかわほんてん)
鰻屋で宮川という名前を良く耳にするが、築地の「宮川本廛」系と日本橋の「宮川」系の2つに分けられるらしい。全国的には「宮川本廛」の方が有名で、明治26年創業の築地店は、これらの総本店である。関東で僕が最も美味しいと思う鰻屋は南千住の「尾花」であるが、この店の鰻丼は飴色に輝く鰻の姿がとても見事で美味しい。「尾花」もそうだが、真っ当な江戸前の仕事をする鰻屋は、注文から出てくるまでに30~40分くらいかかるのが普通である。
鰻を待つ間、「鰻巻き」や「鰻ざく」などを食べながらビールで一杯やるのがいい。なので、鰻屋における小説や雑誌類は、待ち時間の必須アイテムである。「宮川本廛」のタレは、「尾花」と同じ辛口で僕好み。注文時に、丼に入れるか重に入れるかを選ぶことができる。焼き上がった鰻は、ほとんど焦げ目のない見事な飴色で、ふっくらしていて美味しい。予算に余裕のある方は、前日予約の筏(いかだ)がお勧め。札幌店もそうだが、これら系列店の鰻は、どちらかというとサッパリしていて、普段コッテリと脂ののった鰻や関西風鰻を食べている方には物足りないと感じるはず。プリッとした鰻がお好みの方は、三井ガーデンホテル銀座近くにある「竹葉亭 本店」の方がいいかも。
中央区築地1-4-6 宮川本廛ビル
電話:03-3541-1292
定休日:土曜
営業時間:平日:11時半~14時、17時~20時半、日曜・祝日:11時半~14時、17時~20時
予算:イ2100円、ロ2415円、ハ2940円、ニ3255円、中入り丼4725円、いかだ6000円前後(筏は約1時間を要す)
アクセス:東京メトロ銀座線、日比谷線・銀座駅B2番出口を出て築地側へ向かう。広い昭和通りの信号を渡って歌舞伎座を過ぎ、更にADK松竹スクエアビルを過ぎた角を左折する。そして、2つめの信号を過ぎた左のビル。銀座駅(4丁目交差点)から徒歩12分
最寄りのランドマーク:ADK松竹スクエアビル、京橋築地小学校
お勧めポイント:真っ当な仕事による本物の鰻の蒲焼き