吉花(きっか)

 二条市場近くのビルにある完全予約制のイタリアン。実は、かつての「Osteria YOSHIE」が移転してリニューアルオープンした店である。吉江シェフは上磯町(現・北斗市)の漁師の家に生まれ育ち、それゆえにシーフードに対する思い入れが強いらしい。グランドホテルのフレンチからスタートし、その後寿司職人を経て現在のイタリアンのシェフになったという。現在の店はカウンター6席のみで、シェフ一人でのワンオペである。そのため、ランチタイムの営業はなくなり、ディナー営業のみとなった。三国清美シェフと同様に、カウンター少人数でのワンオペこそ、料理人の最終型なのかもしれない。また、ワンオペなので、コース終了までに2時間半くらいかかることも覚悟しなければならない。
 コースのスタート前に、まずはシェフが本日の食材を披露してくれる。そして、好みのナイフと箸(ステンレスか木)を選び、これをコースを通して使用する。使用している水なども含め、素材にはかなりこだわっているようだ。またペアリングワインも用意されており、ワインのセレクトもなかなか良かった。
 コースの一品目は「自家製ミンククジラのベーコンのウネス(下顎から腹にかけての部分)」。塩味がしっかりとしていて赤ピーマンのシェリーヴィネガーソースともよく合う。2品目は「ホタルイカの炙り焼き」。ホタルイカは香ばしく濃厚で、スクランブルエッグソースもサッパリとまろやかで美味しい。3品目は「サクラマスの炙り」。サクラマスは脂がのっており、火の通し方がレアなのでネットリとしている。春菊ソースが添えられているが、カラスミとミモレットチーズだけでシンプルに食べた方がより美味しかった。また、添えられたカタクリとウドのピクルスもサッパリとしていて良かった。4品目は「毛蟹の混ぜご飯」。寿司をイメージしたのか、バルサミコ酢を用いたた酢飯に、麦とレンコンの食感がアクセントとなっている。これに毛蟹の身と蟹味噌、山ワサビなどが加わることで、絶妙なハーモニーを醸し出している。5品目は「アスパラのグリルとホッキ貝の炙り」。アスパラはワシントン種ではなく、ウェルカム種を使用しているという。炙ったホッキ貝の身と貝柱、塩水ウニ、アスパラのグリルは、どれも素材が凝縮していて味わい深い。6品目は「鴨と七飯町・福田農園の王様椎茸のグリル」。王様椎茸(→札幌グルメバイブル・ショッピングの頁を参照)は、味が濃厚かつ肉厚でジューシー。ポルチーニ塩やタップナード、りんご、山ワサビなどが添えられるが、ポルチーニ塩がベストだった。7品目の締めのパスタは「手打ちタリオリーニのカラスミがけ」。パスタの食感が良く、塩味もピッタリだった。8品目となる最後のデザートは「プリン」か「北海道産チーズ」を選べるが、プリンをチョイスした。カラメルの深い香りに加えて、濃厚なプリンの風味が良かった。さらに、「熊本の晩白柚 オレンジワイン漬け」が出て、飲み物で終了となった。
 どの料理も素材の鮮度が抜群で、それを活かすための調理法も極めてシンプル。イタリアンというよりも、どちらかといえば日本料理に近いイメージである。なので、イタリアンとして評価するなら1つ星が妥当なところだが、ジャンルを考えずに美味しい料理として評価するならば2つ星で良いのではないかと思う。ちなみに、ワンオペでやっているため、営業時間内の予約の電話は繋がらないのでご注意を。もしも予約をする場合には、昼間に電話かけるか、下記のInstagramやFacebookのダイレクトメールで予約することをお勧めしたい。(2023年6月追加)
https://www.instagram.com/chicca_yoshie/?hl=ja
https://www.facebook.com/2020chicca/

中央区南2条東2丁目1-1 エクセレントハウス東1階
電話番号:011-231-2778(営業時間中は電話が繋がらないので、昼間にかけるか、InstagramかFacebookのダイレクトメールで予約)
定休日:不定休
営業時間:18時の一斉スタート
予算:コース料理12000円(税・サ料込14520円)
アクセス:地下鉄大通駅34番出口を出て右へ。南1条通を進み、「秋野総本店薬局」を過ぎ、広い石狩街道を渡る。「上村漢方堂薬局」を過ぎ、「北門信用金庫」の角を右折して進む。「neoビル」を過ぎて進むと右角にある(二条市場の手前の天坊が入っているビル)。大通駅から徒歩7分
最寄りのランドマーク:二条市場
お勧めポイント:素材にとことんこだわったシーフードが美味しいイタリアン

二条市場近くのビルの1階の ココです!暖簾が掛かっていて、日本料理店風の外観です コースの一品目は「自家製ミンククジラのベーコンのウネス(下顎から腹にかけての部分)」。塩味がしっかりとしていて赤ピーマンのシェリーヴィネガーソースともよく合う 2品目は「ホタルイカの炙り焼き」。ホタルイカは香ばしく濃厚で、スクランブルエッグソースもサッパリとまろやかで美味しい 3品目は「サクラマスの炙り」 サクラマスは脂がのっており、火の通し方がレアなのでネットリとしている。春菊ソースが添えられているが、カラスミとミモレットチーズだけでシンプルに食べた方がより美味しかった。また、添えられたカタクリとウドのピクルスもサッパリとしていて良かった 4品目は「毛蟹の混ぜご飯」 寿司をイメージしたのか、バルサミコ酢を用いたた酢飯に、麦とレンコンの食感がアクセントとなっている。これに毛蟹の身と蟹味噌、山ワサビなどが加わることで、絶妙なハーモニーを醸し出している 5品目は「アスパラのグリルとホッキ貝の炙り」 アスパラはワシントン種ではなく、ウェルカム種を使用しているという。炙ったホッキ貝の身と貝柱、塩水ウニ、アスパラのグリルは、どれも素材が凝縮していて味わい深い 6品目は「鴨と七飯町・福田農園の王様椎茸のグリル」 王様椎茸(→札幌グルメバイブル・ショッピングの頁を参照)は、味が濃厚かつ肉厚でジューシー。ポルチーニ塩やタップナード、りんご、山ワサビなどが添えられるが、ポルチーニ塩がベストだった 7品目の締めのパスタは「手打ちタリオリーニのカラスミがけ」 パスタの食感が良く、塩味もピッタリだった 飲み物のメニュー 8品目となる最後のデザートは「プリン」か「北海道産チーズ」を選べるが、プリンをチョイスした。カラメルの深い香りに加えて、濃厚なプリンの風味が良かった さらに、「熊本の晩白柚 オレンジワイン漬け」が出て・・・ 飲み物で終了となった