nairitaya
余市町・仁木町エリアには、現在それぞれ19軒と6軒のワイナリーが開業しているが、この店は仁木町・旭台にあるワイナリーがやっている蕎麦店である。ワイナリーとは言っても、ご夫婦2人だけの小さなワイナリーであるが、2階には2部屋の小さな宿naritaya lodgeが併設され、裏手の畑でシャルドネ、ピノ・グリ、リースリング、ピノ・ブランなどといったぶどうが栽培されている。しかし、まだ醸造施設がないので、ワインは委託醸造で作られている。今回は遠方なため、2023年から2024年にかけて2年間の長期取材を行った。
メニューを見ると、冷たい蕎麦と温かい蕎麦の他、土日・祝日限定で5~6種類の前菜が盛り合わせになった「蕎麦前プレート」も味わえる。また、通常の蕎麦は二八蕎麦であるが、土日・祝日には110円の追加料金を払えば十割蕎麦への変更も可能だ。僕のイチオシは、ズバリ冷たい蕎麦。どれも美味しいが、とくに、「ぶっかけ蕎麦」と「鴨せいろ」の2つがいい。四季を通じて味わえるのは「茄子とじゃこのぶっかけ」であるが、夏期には「豚しゃぶとねぎ油のぶっかけ」も登場する。また、温かい蕎麦は「かけ」と「海苔蕎麦」がレギュラーメニューであるが、秋から冬にかけては「玉子とじ蕎麦」や「ねぎ蕎麦」も登場する。しかし、細麺ゆえに温かい蕎麦はどうしてもコシがなくなってしまい、お勧めできない。
売り切れとなる人気店なので、遅くに到着する場合には予め電話を入れて蕎麦を取り置きしてもらった方が良いかも。ちなみに、開店時の11時半の席だけは、1ヶ月前から予約することもできる。それにしても、周りのロケーションも含め、北海道産の石臼挽にこだわりワインも楽しめるなど、近くを通ったなら是非立ち寄ってみたい素敵な店である。(2024年8月追加)
https://www.naritaya-niki.jp
余市郡仁木町旭台257
電話番号:0135-32-3877(電話対応時間:9時~10時、14時半~17時 休店日は除く)
定休日:火曜と水曜
営業時間:11時半〜14時(売り切れ終了。冬季は休業していることも。ディナーは予約のみの営業)
予算:茄子とじゃこのぶっかけ1180円 、鴨せいろ1540円
アクセス:余市方面から国道5号線を進み、仁木町の北後志消防組合仁木支署の信号を右折する、仁木大橋を過ぎたT字路を右折し、すぐに左折すると右側にある
最寄りのランドマーク:北後志消防組合仁木支署、仁木大橋
お勧めポイント:北海道産の石臼挽にこだわり、日本産ワインも楽しめる素敵な蕎麦店
駐車場に止めて・・・
店の前の通路を通って進むと
暖簾の掛かったここが入口
看板にlodgeと書いてあるように、2階には2部屋の小さな宿naritaya lodgeも併設 している
人気店なので、遅くに到着する場合には売り切れとなってしまう。予め電話を入れ、蕎麦を取り置きしてもらった方が良い。ちなみに、開店時の11時半の席だけは、1ヶ月前から予約することもできる
店内に入ると、BGMにジャズが流れ、壁や床はコンクリート色という無機質な色調。しかしこれが逆に、テーブルや椅子、照明などの木の温もりをいっそう感じさせ、とくに、カウンター前に広がるブドウ畑や山々の緑を映えさせている。奥のテーブル席横にはガラス越しにワインセラーが見える
セラーの中のワインは自社製ワインだけでなく、他の日本のワインも揃えているようだ
カウンター席前に広がるブドウ畑
カウンター席前に広がるブドウ畑
本日の蕎麦。北海道産の石臼挽き蕎麦にこだわっている
メニュー
夏の蕎麦メニュー
秋冬の蕎麦メニュー
土日・祝日限定メニュー
飲み物とデザートのメニュー
アルコールメニュー
夏期限定「豚しゃぶとねぎ油のぶっかけ」に山ワサビをトッピング
挽きぐるみの細切りの蕎麦はコシがあり、喉越し良く僕好みの蕎麦
薄切りの柔らかい豚シャブと鰹節香る蕎麦つゆ、さらにオイリーな葱油が味に重層感を与えてくれる。さらに薬味のネギと大根おろしが味を締めている
通年して食べられる「茄子とじゃこのぶっかけ」
素揚げされたじゃこの香りと茄子のトロミに大根おろしの辛みが加わり、それに汁の辛さと麺の太さが見事にマッチする
「鴨せいろ」
焼かれた鴨肉は普通だが、焼くことで甘味が増した軟白ネギが美味しい。汁は鴨の旨みが溶け出し、塩味も甘味も含めてトップレベル
最近の蕎麦湯は薄めだが、昨年まではもう少し濃かった
「海苔せいろ」。つけ汁は辛めで僕好み
「海苔蕎麦」
細麺ゆえに温かい蕎麦はどうしてもコシがなくなってしまう
「玉子とじ蕎麦」の玉子は、トロトロで美味しい
仁木のジェラートも置いている
「マロンミルク」は含気率が低くて硬く、しばらく置いてからでなければ食べられない。フルーツ系よりもミルク系ジュラートの方が圧倒的に美味しい
このワイナリーのワインもお土産に購入できる