エノテカ・ラ・リコルマ

 地元・道産素材にこだわったイタリアン。グルメバイブル初登場の評価は1つ星で、その頃の食べログの評価は3.5点であった。その後5〜6年で両サイトでの評価は上昇し、昨年のグルメバイブルの評価は2つ星、現在の食べログの評価は4.25点(2014年3月現在は北海道第3位)に。今回は送別会の機会を利用し、今年初めての訪問となった。
 木造平屋建ての店内に入ると、中は天井が高くテーブル間隔がゆったりとしている。左奥にはカウンター席が2つと一部がガラス張りになったワインセラーがあり、ダイニングはL字型となっている。函館のレストランにしてはワインが充実しており、女性のソムリエ(シェフの奥様)もいる。また、オープンキッチンなので、料理を作る様子を眺めることもできる。
 この店はシーフード料理がいい。特に、高いコースに組み込まれるエゾアワビのソテーは、丸ごと1個のアワビが使われており、とてもゴージャス。しかも以前よりもレア気味にソテーされていたため、これまで以上に磯の香りを引き出した最高レベルのアワビ料理であった。メインの肉料理「北斗市・おぐに牧場・黒毛和牛のロースト」は、ドライエイジングビーフに近い深みと旨味を感じさせ、まさに完璧な火の通し方だ。また、前回の記事で唯一アルデンテでないとダメだししたスパゲッティは、今回はリングイネであったせいかもしれないが、モチモチの見事なアルデンテであった。さらに、ワンパターンで変わらなかったデザートもリニューアルされるなど、オーナーシェフ・吉村さんやスタッフの進化を感じさせる料理であった。函館にある他のイタリアンやフレンチ店と比べるとレベルが傑出しており、札幌でも十分やっていけるくらい美味しかった。また、料理内容を考えても、コストパフォーマンスに優れている。
 ちなみに、今回食べたメニューを紹介すると以下の通り。「野付産天然ほたて貝のタルタル・ほたてのジュレとともに」、「函館産真だら白子のオーブン焼き」、「函館産蝦夷あわびと菜の花のソテー」、「滝川産合鴨を詰めたラビオリ」、「リングイネ・瀬棚町・福永さんの黒豚トリッパの煮込みソース」、「北斗市・おぐに牧場・黒毛和牛のロースト」、「デザートまたはチーズ盛り合わせ」、「フォカッチャ」。(2014年3月更新)

函館市富岡町2-33-12    
電話番号:0138-42-8303 
営業時間:11時半~13時半、18時~20時半 
定休日:火曜 
予算:ランチ2100円(パスタランチ)、3900円(予約制だが、こちらがお勧め)、ディナー3900円、5500円、8400円 
アクセス:丸井今井デパートのある五稜郭公園電停の交差点を北へ、美原方面に進む。道道100号線との交差点信号を過ぎて左に。大きな駐車場の中の黒っぽい平屋建ての建物。次の信号の函館市医師会病院の手前 
最寄りのランドマーク:函館市医師会病院 
お勧めポイント:函館ナンバーワンイタリアン