そば屋 十六文

 玄関のドアを開け、靴を脱いでスリッパに履き替えると、店内はテーブル4席だけの狭い空間。ご夫婦2人だけでやっているので、このくらいのスペースが丁度良いのであろう。蕎麦は1人前ずつ茹でられるので、これでも混み合うと時間がかかる。なので、混んでくると、ある程度の時間待つのを覚悟しなければならない。この店の欠点は、つけ汁が弱いこと。やや甘めで、どっぷりと浸して食べるくらいが丁度良い。蕎麦は非常に良く、特に更科の「1番粉」がいい。香り、甘さとも言うことなし。この他に、挽きぐるみで打たれた「田舎そば」がある。「田舎そば」と言っても、田舎そば特有の荒々しい美味しさはなく、色も「並粉」より少し濃いくらい。スキー客で混み合う12月~2月は、「1番粉」と「田舎そば」の中間である「並粉」だけとなる。「1番粉」と「田舎もり」の2色が可能な「2枚もり」がお勧めで、1枚を食べ終える頃を見計らって、もう1枚が出てくる。大ぶりのえび天は衣が厚めで普通。海老が1本の「えび天もり」と、えび天が2本と野菜天に海苔がついた「天ざる」がある。ちなみに、「2枚もり」を「2枚えび天もり」に変更することも可能である。以前と比べて大きく変わったのは、蕎麦粉を溶かしたトロッと濃厚な蕎麦湯になったこと。これが甘めのつけ汁に入れると滅法旨いのである。しかし、粉ワサビは相変わらずで、これが擦りたての本わさびであったらなあ、といつも思う。(2012年12月更新)

富良野市北の峰町34-38    
電話番号:0167-22-5814 
営業時間:11時半~16時(無くなり次第終了、予約の場合には夜営業も) 
定休日:木曜(祭日の場合には営業) 
予算:2枚もり1100円、天ざる1400円 、えび天もり900円 
アクセス:国道38号線を走り、富良野市街地に入る手前「セイコマート」横のY字路を右に入ると、すぐ右の民家。 
最寄りのランドマーク:セイコマート富良野北の峰 
お勧めポイント:富良野市内で最も美味しい蕎麦店