アジア金星堂

 店主1人だけでやっているマニアックなカレー店。前の店は何だったのだろうか?店外は簾で覆われ、店内に入ると玄関のような段差もある。店内は独特のエスニックな世界で、店主の格好も何故かエスニックなのである。 
 メニューを見ると、実にカレーの種類が多い。日本のカレーとタイカレー、インドネシアカレー、インド(北と南)・パキスタンカレーの計4ジャンルがある。日本カレーはトロみのあるルータイプの「ジパングカレエ」と、サラサラのスープタイプ「サッポロスプカレエ」がある。1つめのお勧めは日本型ルーカレーの「ハロハロ」。チキンとポークが入った黒っぽいカレーで、まるで三重県津市にある 「東洋軒(→ 名古屋グルメバイブル・カレーの頁を参照)」 のブラックカレーのよう。「東洋軒」のものに比べると多少オイリーで、この点は北インドのカレーに近いかも。また、玉葱やフルーツ(チャツネ)が入っているのか、比較的甘めである。刻み海苔が入っていてとてもマイルドで深みがあり、これにホールスパイス感が更に加わればパーフェクト。なので、このカレーには3番以上が合うと思う。基本的に辛さは中辛が2番で、辛口が3番。4番以上になると劇的に辛くなるらしい。しかも、スープカレーの方は更に辛くなるとのこと。試しに、人気の辛さ4番・南インド風スープカレー「チキンビンダルー」にイカゲソ唐揚げがトッピングされた「ビンダルーGT」を注文してみたが、咳が止まらなくなるくらい唐辛子系の辛さが強烈で、その割には薄味で輪郭がぼやけていた。インド型カレーの「ムルギー」はスパイシーなチキンカレーで、こちらもご飯にかけて食べるには少し薄味すぎる。北インド風の「キーマオリジナル」は辛さレベル3番のカレーで、このカレーこそ僕の一押しカレー。このカレーだけに限って評価するなら3つ星でも良いくらい。ホールスパイス感がタップリで、挽肉と豆、厚揚げ、生卵、スパイスが渾然一体となった素晴らしいカレーである。
 それにしても、エスニックな本格カレー店であるにもかかわらず、添えられるサッパリとした大根ピクルスの他に日本の福神漬けも置いてあったり、ターメリックライスやサフランライスではなく白米であったり、割り箸やレンゲがおいてあるというのも面白い。また、「ロティ」なる東南アジア風の薄焼きパンあるが、最近はやっていないようだ。ステンレスのコップに入っているフルーティーな「本日のラッシー」も爽やかで美味しい。特にブルーベリーのラッシー「ブリュ」やマンゴーの「マリブ」が美味しかった。さらに、蓋付きの日本風容器に入った温かい「チャイ」もコクがあって美味しい。店内は禁煙であり、11時〜11時半頃はかなり空いているが12時以降は混むらしく、店主1人でやっているため、結構待たされることもあるので余裕を持って出かけたい。(2013年6月追加)

旭川市東5条11-2-1  
電話番号:0166-25-1503
定休日:火曜、第1・3木曜 
営業時間:11時〜14時、17時〜21時(売り切れ次第終了) 
予算:キーマオリジナル950円、ハロハロ750円 
アクセス:中央橋通と花咲通の交差点。JR旭川駅から3㎞ 
最寄りのランドマーク:ツルハドラッグ旭川東5条店 
お勧めポイント:かなりマニアックなカレー店