啐啄 つか本

この店が先斗町で開店した当初はマスコミで随分話題となった。僕も雑誌「dancyu」でこの店の記事を読んで以来、ずっと行きたいと思っていた。何かの時に店に直接寄ったり、予約の電話を入れたこともあるが、残念ながらチャンスに恵まれず、この日が初めての訪問となった。
 現在の店は先斗町から祇園へと移転し、建仁寺近くの花見小路の1本西側の小路にひっそりとある。店内に入ると、L型のカウンター席が僅か8席のみと前店同様に狭い。店主と女性料理人の2人でやっているようだが、この席数のせいか料理は淀みなく出される。
 この店の料理は、盛りつけなども含めて決して派手さはなく、実直な料理だ。しかしながら、素材の持ち味を見事に引き出しており、素直に美味しいと思えるシンプルな料理である。最後を飾る季節のご飯(この日は牡蠣のご飯)もツヤツヤで美味しく、お替わり必至である。お酒は京都らしく、ビールは全メーカーが揃っており、日本酒は種類が少ないものの、良質なものを置いている。また、常連客が多い店だが、店主の対応が素晴らしく、初めての客でも問題なくくつろげる。
 ちなみに、クレジットカードは使えず、冬は足下が少し冷やっとするので女性の方は厚着をして行った方が良いかも。また、今回写真を何枚か撮影できたが、本来は写真撮影がNGらしいので、ご注意を。(2014年1月追加)

東山区祇園町南側570-120  
電話番号:075-525-8808
定休日:水曜
営業時間:18時〜21時
予算:お任せコース14000円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。「京都四條南座」の前を過ぎて進むと、朱色の壁の大きな建物「お茶屋一力亭」が見えるので、その角を右折。花見小路南側の3筋目(お茶屋・津田楼のところ)を右折し、すぐ次の角を左折すると左側。阪急河原町駅より徒歩7分 
最寄りのランドマーク:祇園花見小路(南側)、お茶屋一力亭