然花抄院(ぜんかしょういん)
        京都室町本店 茶寮Zen Café

 東京ブランドのカステラ専門店「黒船」などを手がける大阪のカステラ専門店「長崎堂」の京都ブランド店である。しかし、この店は特にカステラ専門というわけではなく、様々なお菓子を販売している。古い店舗をリノベーションしたのだろうか、外観は京都の老舗店のような佇まい。通りに面した左側にはショップが、そして右側にはカフェがある。さらに奥に進むと「ギャラリーSUGATA」があり、作家による企画展や常設展などを行っている。
 入り口を入って右側にあるカフェは和のモダンといったイメージのデザイン。天井が高く、とても開放感があっていい。この店のお勧めは、何と言っても「抹茶パフェ」であろう。今回の取材で、僕が知り得た京都有名スイーツ店の抹茶パフェ全てを食べた結果、この店が最も美味しかった。まず、パフェに入りがちな乾き物のシリアルが入っておらず、代わりに食感の良い小さなラスクが入っている。僕は最近のパフェに何故シリアルが入っているのかが疑問であったが、結論としてはパフェにシリアルはやはり不要である。生クリームもフワッとシルキーで優しく、甘さも丁度良く完璧である。
 この他に「焙じ茶パフェ」もあるが、この品は残念ながら時間の関係で未取材のままである。さらにもう一つ選ぶとすれば、お菓子と飲み物がセットになった「然ノ膳(ぜんのぜん)」がいい。お菓子は「然かすてら」、飲み物は「抹茶」がお勧め。「煎茶」も悪くないが、 「一保堂茶舗 嘉木(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 ほどのこだわりはないらしく、簡単な説明にお湯を入れた小さなポットと抽出時間1分を測る砂時計が添えられるだけ。「然かすてら」は今流行のいわゆる“生カステラ”で、トロトロの食感とキャラメルのような濃厚さが何とも言えない美味しさ。お土産としてもお勧めである。これらに対し、もう一つのカステラ「卵蜜(らんみつ)」は玉子の風味が強く、ホロホロと崩れる食感で味はまあ普通。「聖花冠(せいかかん)」は「たまご」と「抹茶」の2種類があり、中がトロトロのカスタードクリームで美味しいが、外のカステラ部分がパサパサしていて頂けない。また、「わらび餅」は硬めで食感が良くない上に、きな粉に香りがなく甘くてイマイチ。(2014年9月追加)
http://zen-kashoin.com/muromachistore/zencafe/index.html

中京区室町通二条下ル蛸薬師町271-1  
電話番号:075-241-3300
定休日:隔週の月曜(要ホームページで確認)
営業時間:10時〜19時
予算:抹茶パフェ900円
アクセス:烏丸線、東西線・烏丸御池駅2番出口を出て、御池通を二条城方向(西)へ進む。「LIXIL」を過ぎ、「ミサワホーム」の交差点を右折する。「室町通」を進み、300mほど進む戸左側にある。烏丸御池駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:LIXIL、ミサワホーム、室町通

入り口

入り口を入って右側にあるカフェ

抹茶パフェ

然ノ膳(然カステラと薄茶)

トロッと濃厚な生カステラ「然カステラ」

ここで抹茶を点てます

然ノ膳(聖花冠の抹茶と煎茶)

聖花冠(抹茶)

わらび餅

もう一つのカステラ「卵蜜(らんみつ)」

鳴門金時で作った「すいーとぽてと」

焼きちょこらすく畳畳(じょうじょう)は少し粉っぽい独特の食感。左から、「いちご」、「まっちゃ」、「ばなな」

焼きちょこらすく畳畳(まっちゃ)