味噌らーめん専門店 狼スープ

 今や北海道を代表するラーメン店となった「すみれ」と「純連(じゅんれん)」。そのルーツは、現経営者たちの母親・村中明子さんが昭和39年に開いた中の島の「純連(“すみれ”と読む)」に始まる。昭和57年に一時閉店となり、翌年移転してこの地で「純連(じゅんれん)」として営業を再開した。その後昭和62年に長男の教愛さんが澄川に「純連(じゅんれん)」がオープンしたのを契機に明子さんが経営していた本店は閉店となった(後に新琴似に「駅(えき)」をオープンしたが閉店)。一方、遅れること2年、平成元年に創業地である中の島に、三男の伸宣さんが「すみれ」をオープン。実は、「狼スープ」の店主は「すみれ」で修行し、「純連(じゅんれん)」のあったこの地に現在の店を開いたのである。店内は以前と同様に狭く、カウンター席とテーブル席2つしかないため、基本は相席である。天井と壁にはサイン色紙が飾られており、まさに昭和のラーメン店である。
 「すみれ・純連」系のラーメン店は、修業先そのままの味という店がほとんどだが、この店は 「彩未(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 とともにスープにオリジナリティがあり、自然な味の美味しいスープなのである。しかしながら、「すみれ・純連」系の中ではかなり味が濃い方なので、年輩の方なら“味を薄めに!"と告げた方が良いかも知れない。
 メニューはごくシンプルで、「味噌らーめん」と「味噌卵らーめん」の2種類しかない。但し、お昼の12時〜16時まで限定で、麹入り熟成味噌を使用した「特製味噌らーめん」と「特製味噌卵らーめん」が加わる。「特製味噌卵らーめん」の方が色が薄く、マイルドで味に深みと複雑さが加わり、僕のお勧めである。麺は黄色の中太より僅かに細めの縮れ麺で、「すみれ・純連」の麺に比べると、プリプリとした食感やコシに欠けるのが残念である。土日の16時から限定で、福島の白河ラーメンを無化学調味料で再現した醤油味の「中華そば」も頂ける。ちなみに、駐車場は1台しかないので、そこが駐車出来ない場合には、「ホテル ライフォート札幌」北側隣にある有料駐車場を利用するしかない。(2013年8月追加)

中央区南11条西1丁目5−1  
電話番号:011-511-8339
定休日:水曜(祝日の場合には営業 ほか月一回水曜を含めた連休あり)
営業時間:【平日】11時〜18時45分、【土日・祝日】11時〜20時15分 スープなくなり次第閉店
予算:味噌らーめん750円、特製味噌らーめん800円
アクセス:地下鉄南北線・中島公園駅1番出口を出て右へ。「札幌パークホテル」前を通り、「キリンビール園」側へ信号を渡る。右へ進み、「キリンビール園」、「ホテル ライフォート札幌」を過ぎた角を左折するとすぐ右側。中島公園駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:札幌バークホテル、キリンビール園、ホテル ライフォート札幌
お勧めポイント:すみれ・純連系の美味しい味噌ラーメン

味噌らーめん


特製味噌卵らーめん


味噌らーめん(左)と特製味噌卵らーめん(右)のスープの色の違い