薄野 仲寿し

 薄野の南端にある高級寿司店。この店は何故か本州のゴルフ客や芸能人、スポーツ選手、マスコミ関係者などが多い。また、場所柄クラブの同伴や接待に使われることも多い。なので、日本酒や焼酎だけでなく、寿司店でありながら高級ワインやシャンパンなども取り揃えている。さらに、道外客向けに、キンキや八角、生のタラバガニなども用意していて、焼魚や煮魚といったリクエストにも対応してくれる。このように書くと、寿司屋としてはどう?と思うわれる方もいるかもしれないが、ご心配なく、寿司もかなり美味しいのである。どんな寿司かというと、同じ薄野にある 「○鮨( → 札幌グルメバイブルの寿司の頁を参照)」 が“江戸前寿司”、この店の寿司が“北海道寿司”と考えればイメージがつかみやすい。 「○鮨」 に比べると、ネタの種類こそ少ないが、北海道産を中心に良い物を揃えている。まずは、刺身の盛り合わせとビールを注文。もしも、日本酒を頂くなら、札幌唯一の地酒・千歳鶴の「大吟醸 吉翔」がお勧め。酒のあてに良いのは、「イワシのなめろう」や「自家製数の子」。特に、「自家製数の子」に擦りたてのワサビを塗り、パリパリの海苔を巻いて醤油に浸して食べるのが最高だ。握り寿司のお勧めは、通年して味わえる「マグロのヅケ」。ここのヅケを食べたら、今まで食べてきたヅケは一体何だったのか?と思うくらいの深い味わい。さらに、この店の凄いところは、夏だけでなく、一年を通してその時期の最高のバフンウニが味わえることである。もしも、食べてみて美味しいバフンウニだなあと感じたら、軍艦巻きだけではなく、海苔なしも注文してみてほしい。白身のお勧めは、「平目」と「鯛」、そして青魚のお勧めは、「小鰭」と「鯖」である。もしも、鯖好きなら、まずはそのまま味わい、次に白板昆布と生姜、葱を載せてもらって食べると二度美味しい。もしも、春と秋に年2回解禁となる積丹産・石狩産のシャコが入荷していたら、是非食べてみてほしい。食べるなら、卵を持ったメスより持たないオスの方がお勧め。また、隠れメニューの「山形牛のステーキ」もお勧めだ。擦りたてのワサビを多めに載せて塩をちょっとつけて食べるか、醤油を加えた山ワサビを少し載せて食べると、寿司屋ならではの美味しい食べ方に感動を覚える。最後の締めには、この店の名物「山ワサビ巻き」がいい。鼻から脳に突き上げるような強烈な辛みに、酔いが覚めること請け合いだ。早い時間帯はいつも混み合っており、特に夏は本州からゴルフ客が押し寄せ、なかなか予約が取れないので、早めの予約が必要。(2012年12月更新)

中央区南7条西3丁目 千両ビル1階  
電話番号:011-512-3794(要予約) 
営業時間:18時~翌2時 
定休日:日曜、祝日 
予算:15000円 
アクセス:地下鉄南北線「すすきの」駅3番出口を出て、右の薄野交番側に向かわず、左の交差点を左に曲がり、駅前通を南へ進む。「東宝公楽会館」を過ぎ、「かに本家」の信号を過ぎて次の南7条の信号を渡り、左に「はこだて」の看板が見えたらその隣のビル。地下鉄南北線「すすきの」駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:東宝公楽会館、かに本家 
お勧めポイント:満足度の高い高級寿司店