RESTAURANT DAZZLE ダズル

 エレベーターに乗り、8階の扉が開くと、いきなり目の前にキッチンが出現する。これがこの店のファーストサプライズ。忙しそうに調理しているキッチンの横を通り抜け、まずはこの階にあるウェイティングバーで生ビール(キリンのハートランド)を飲む。このバーでもメインダイニングと同じ食事やワインを頂けるため、ダイニングバーとして利用しても良さそうだ。メインダイニングは禁煙であるが、このバースペースだけは喫煙可能とのこと。その後エレベーターを乗り換えて上の9階へ。到着するとエレベーター内の照明が一瞬暗くなり、もう一つの別なドアが開くと、巨大なガラス張りのワインカーブが目に飛び込んでくる。これがセカンドサプライズである。コンラット東京の中華料理店「チャイナブルー」のワインカーブも大きかったが、それよりも更に大きくど派手である。また、天井も9mと高く、窓側にはピンクにライトアップされたレースのカーテンが揺らめく。天井にはダイヤモンドのようなスワロフスキーのライトが160個吊され、ヴォーカルの音楽が大音量で流れる。まるでニューヨークにでもいるような大人の雰囲気で、デートなどにはうってつけかもしれない。
 この店の料理は“コンテンポラリーキュイジーヌ”という国籍を越えたいわゆる無国籍に近い料理であるが、今回はイタリアン・イタリアンダイニングバーに分類させて頂いた。メニューを見ると、プリフィックスコースが6500円と銀座にしては良心的である。アラカルトメニューは一品一品のボリュームがあるので、2人でシェアして食べるのに丁度良い。予めシェアして供してくれるので、2人で行くときにはアラカルトメニューから注文するのがお勧め。パンに付いてくるオリーブオイルは、ローズマリーとラベンダーが香るシェフのスペシャルオイル。どの料理もハーブが香り、どうやらこの店の若きシェフ・滝島さんはハーブを使うのが得意なようだ。
 まずは、グラスワインとマドンナが愛飲するノルウェーのミネラルウォーター「VOSS」を注文。すると、プランターに入ったミニ野菜が運ばれてきた。実はこれがサードサプライズ。土に見えたのは特製調味料で、各自が生の野菜を小皿の上に収穫して食べるのだ。この日良かった料理はパスタの「自家製ピチと牛テール・ラグー ペコリーノ・トスカーノ」とメインの「岩中豚肩肉のロースト」。「自家製ピチと牛テール・ラグー ペコリーノ・トスカーノ」はうどんのような太麺で、赤ワインが香るソースがコクがあって良かった。さらに、「岩中豚肩肉のロースト」はローズマリーが香り、筋のある肩ロースだったにもかかわらず、ロースローストビーフのような火の入り方が抜群に良かった。
 全部で2000本あるワインはボトルで3900円からあり、フランスやイタリアからニューワールドまで、偏りない品揃えであった。ヴィンテージはどれも若いものの、その分値段も安く設定されている。この日のグラスワインはデザートワインを含めて17種類。特に目を引いたのがDRCとアンリジャイエで、もちろん目が飛び出るほど値段は高いが、楽天価格と比較しても安くお買い得である。ちなみに、土日・祝日はメンタリスト・ダイゴ似のマジシャンによる無料のテーブルマジックのサービスもあるので、誕生日などの御祝いの席にも使えそう。(2013年10月追加)

中央区銀座2-4-12 ミキモト ギンザ2 8階〜9階  
電話番号:03-5159-0991
定休日:無休
営業時間:17時半〜10時半(バーは翌1時まで)
予算:プリフィックスコース6500円
アクセス:東京メトロ(銀座線、 丸ノ内線、日比谷線)銀座駅B4出口を出て「テイジン・メンズショップ」と「GAP」がある交差点を右折する。並木通りを進み、「無印良品 銀座」を過ぎた交差点の右角のビル。銀座駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:GAP、並木通り、無印良品 銀座
お勧めポイント:ニューヨークにありそうな大人のカジュアルイタリアン