イル フィーロIl Filo

 今年の春、弘前市中心部の土手町にオープンしたカジュアルスタイルのイタリアン。店主の林 隆寛さんは、弘前市の有名イタリアン「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ(→ その他日本の旨い店・青森県弘前市を参照)」や東京のイタリアンで修行した後、この店をオープンさせたという。
 古いビルの入口には看板がなく、隣にある「平山萬年堂」の看板がなければ通り過ぎてしまうほど目立たない。階段を上り、2階にある店内に入ると、天井が高く、意外にも大箱店である。カフェだった物件を居抜きで使っているのか?白を基調とした店内には、カウンター席とテーブル席の他、ローテーブルのソファー席もあり、まるでカフェのよう(このソファー席が、昭和感を感じていい)。
 メニューを見ると、前菜、パスタ、メイン、デザート、ワインリストと続く。基本的に、アラカルトメニューをシェアして食べるスタイルのようだ。ワイン以外は、どのフードメニューも値段設定が比較的安めである。恐らく、「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」の半値くらいの価格設定であろう。このためか、客の大半は20〜30代であった。特筆すべきはワインで、地方店では珍しく、グラスワインは赤白ともに3種類ずつあった。また、ワインセレクトのセンスも申し分なく、本当に弘前で売れるの?と思う10万円超のオーパスワンやRグロフィエのレザムルーズ、ラ・ロマネコンティのエシェゾーなどもあった。恐らく、店主自身が相当のワインマニアであり、自ら試飲してワインを選んでいるのであろうと思われる。
 初めに出てきた「シャモロックのレバームース」は、いわゆる鶏レバーのブルスケッタであり、バゲットは焼き過ぎだが、青森シャモロックレバームースは美味しい。「カルピオーネ」は、フレンチで言うエスカベッシュ、和食で言う南蛮漬け。本日の魚はメヌケであったが、これは火が通り過ぎていてお勧めでない。続いて出てきた「金木産馬肉のカルパッチョ」は、オリーブオイルとバルサミコ酢のバランスが良く、パルミジャーノの塩気が絶妙なアクセントになっていてお勧めである。「トリッパのトマト煮込み」は臭みがなく、トマトソースが洗練されている。「辛うまアラビアータ」は、ローストした焦がしニンニクの風味が特徴的で、茹で加減もアルデンテであり、悪くない。「本日の魚のソテー」の魚はソイで、火の通り方が極めて良く、身がシットリとフワフワ。黒オリーブとケイパーが入ったトマトソースが秀逸で、シンプルな味ながらも最近食べた魚料理でナンバーワンの美味しさであった。「十和田SASAKI FARM短角牛ランプのグリル」は、見事にミディアムレアに焼かれ、塩加減も絶妙。赤肉の旨味を感じ、添えられた野菜も美味しい。粒マスタードが添えられてくるが、料理が繊細なだけに、そのまま食べた方が美味しい。「デザート盛り合わせ(写真は2人前)」は、アイスとプリンこそイマイチだったが、パンナコッタとティラミスは美味しかった。加えて、エスプレッソも香り高く合格。(2022年4月追加)

弘前市土手町107(2階)  
電話番号:0172−55−9979
定休日:水曜
営業時間:【平日】11時半〜14時、18時〜21時半、【土日・祝日】11時半〜14時半、18時〜21時半
予算:シャモロックのレバームース900円、金木産馬肉のカルパッチョ1600円、トリッパのトマト煮込み1000円、十和田SASAKI FARM短角牛ランプのグリル2800円
アクセス:JR弘前駅からタクシーで約5分。平山萬年堂の隣にある
最寄りのランドマーク:弘前パークホテル、平山萬年堂
お勧めポイント:ワインのセレクトが良く、料理も美味しいカジュアルイタリアン

平山萬年堂の・・・ 隣にある・・・ 古いビルの入口には看板がなく、隣にある「平山萬年堂」の看板がなければ通り過ぎてしまうほど目立たない。階段を上り、2階へ 入口には本日のお勧めの黒板が店内に入ると、天井が高く、意外にも大箱店である。カフェだった物件を居抜きで使っているのか?白を基調とした店内には、カウンター席とテーブル席の他、ローテーブルのソファー席もあり、まるでカフェのよう 前菜のメニュー パスタのメニュー メインのメニュー デザートメニュー ワインリスト・泡ものワインリスト・白ワイン ワインリスト・赤ワイン1 ワインリスト・赤ワイン2 本当に弘前で売れるの?と思う10万円超のオーパスワンやRグロフィエのレザムルーズ、ラ・ロマネコンティのエシェゾーなどもある 特筆すべきはワインで、地方店では珍しく、グラスワインは赤白ともに3種類ずつあった 初めに出てきた「シャモロックのレバームース」は、いわゆる鶏レバーのブルスケッタであり、バゲットは焼き過ぎだが、青森シャモロックレバームースは美味しい。「カルピオーネ」は、フレンチで言うエスカベッシュ、和食で言う南蛮漬け。本日の魚はメヌケであったが、これは火が通り過ぎていてお勧めでない 続いて出てきた「金木産馬肉のカルパッチョ」は、オリーブオイルとバルサミコ酢のバランスが良く、パルミジャーノの塩気が絶妙なアクセントになっていてお勧め 「トリッパのトマト煮込み」は臭みがなく、トマトソースが洗練されている 「辛うまアラビアータ」は、ローストした焦がしニンニクの風味が特徴的で、茹で加減もアルデンテであり、悪くない 「本日の魚のソテー」の魚はソイで、火の通り方が極めて良く、身がシットリとフワフワ。黒オリーブとケイパーが入ったトマトソースが秀逸で、シンプルな味ながらも最近食べた魚料理でナンバーワンの美味しさであった 「十和田SASAKI FARM短角牛ランプのグリル」は、見事にミディアムレアに焼かれ、塩加減も絶妙 赤肉の旨味を感じ、添えられた野菜も美味しい。粒マスタードが添えられてくるが、料理が繊細なだけに、そのまま食べた方が美味しい 「デザート盛り合わせ(写真は2人前)」は、アイスとプリンこそイマイチだったが、パンナコッタとティラミスは美味しかった