凡(ぼん)北新地

 東京・銀座やフランス・パリにも支店を持つ大阪北新地にある高級串カツ店。本当にこんなビルに高級店があるの?と思わせるような古いビルの地下にある。店内は同じ北新地にある高級串カツ店 「串処 最上 北新地店(→ 大阪グルメバイブル・串カツの頁を参照)」 のような高級感漂う雰囲気。コの字型カウンター席があり、椅子の座り心地も抜群。初めに言っておくが、いつものようにコスパを考えて評価すればこの店の評価は2つ星となるが、今回 は敢えてコスパを考えないでの評価とした。というのも、現時点で大阪市内にこの店以上の美味しい串カツがないからである。つまり、大阪ナンバーワンの串カツ店である以上、3つ星の評価とせざる得ないということなのだ。 
 この店の串カツはまず素材がいい。今回食べた31種類の串カツで、エビとキスを除けばトップレベルのクオリティであった。さらに、この店の串カツは衣が薄くて軽く、油ぎれもいい。どこかで食べたような串カツだなあと思っていたら、果たして、調理長は兵庫県芦屋市の名店 「あーぼん(→ 神戸グルメバイブル・串カツの頁を参照)」 出身という。阪神の金本監督が行くことが知れ渡り、最近では全く予約が取れなくなってしまったあの「あーぼん」である。「あーぼん」と比べると価格は約2倍で、この店の方が若干だが火が入りすぎているため、同じ3つ星というのもどうかと思うかもしれないが、価格を除けばトータルな満足度は同様に高いと思う。
 この店はあらかじめコースによって本数が決められているのではなく、客がストップと言うまで出続けるシステム。通常は30種類くらい、多いときには40種類くらいは用意しているという。今回31種類食べた中で良かったのは、最初に出てきた「ズワイガニ」。よほど素材が良いのか、ほんのりとした甘みが感じられ、火の通り方もしっとりとしていて、ズワイガニ本来の美味しさを120%引き出していた。その他では、「蟹クリームコロッケ」、「イノシシ」、黒毛和牛の「シャトーブリアン」、出汁で煮ふくめた「かぶら」、「アンキモ」、「カボチャとフォアグラのコロッケ」、「生麩の肉味噌のせ」などが良かった。
 ちなみに、基本的に無休であるということは、「あーぼん」出身の調理長がいないときには2番手の方が揚げることになるため、予約の際には電話で確認した方がよいかも。それにしても、価格を考えなければ、素材やサービスも含めて完成度の高い素晴らしい串カツ店である。(2015年12月追加)

大阪市北区堂島1-3-16 堂島メリーセンタービル地下1階  
電話番号:06-6344-0400
定休日:無休(年末年始)
営業時間:18時~22時半
予算:13000円~18000円
アクセス:地下鉄四つ橋線・西梅田駅、JR東西線・北新地駅から「ドージマ地下センター」を進み、C72番出口から出て左へ。「堂島アバンザ」の角(ホテル・エルセラーン前)を左折して次の通りを左折すると右側(堂島アバンザの裏通)にある。JR東西線・北新地駅、地下鉄四つ橋線・西梅田駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:堂島アバンザ
お勧めポイント:「あーぼん」出身の調理長が作る高級串カツ

左の建物が堂島アバンザこのビルです古いビルの地下なので、このように寂しい感じですでも、安心してください!店内は高級感のある串カツ店ですこの釜のようなところで揚げている串カツは、右から「割り醤油」、「辛子ソース」、「ウスターソース」、そして「塩」をつけていただくまずは口直しの生野菜が出てきた。これは「梅ペースト」か3種のソースをつけていただく生ビールは陶器で出てきた。グラスの赤ワインは南仏産だったこれが今回一番美味しかった「ズワイガニの串カツ」。よほど素材が良いのか、ほんのりとした甘みが感じられ、火の通り方もしっとりとしていて、ズワイガニ本来の美味しさを120%引き出していた「カボチャとフォアグラのコロッケ」。このように縦に置かれた場合は、串の先にあるソースにつけて食べる(この場合はウスターソース)断面はこんな感じ。カボチャの甘さとフォアグラがマッチしていた黒毛和牛の「シャトーブリアン」一切れ食べるとこんな感じ食べ終えた串はここに置く肉椎茸何かの串揚げにフォアグラのソテーを載せたもの口直しの稲庭うどんは少し茹ですぎ「蟹クリームコロッケ」は最高に美味しい断面はこんな感じ西洋ネギの串カツにシャラン鴨のローストを載せたものアスパラ北海道日高産の銀鮭「銀聖」の串カツのイクラのせ何かの串揚げにパルマ産生ハムをのせたもの生アワビの串揚げ生麩の肉味噌のせお茶漬けは特に食べなくてもよい5種類あるデザートの中から、敢えて串カツ「柿」のデザートを注文。これは可もなく不可もなし