鼎泰豐(ディンタイフォン)
札幌ステラプレイス店
2021年9月にオープンした世界的にも有名な小籠包の店。本店は台湾の台北にあるが、日本では中国デザート専門店「唐朝」などを展開する“アール・ティー・コーポレーション(高島屋が100%出資)”が運営している。日本では当初、高島屋の食堂街を中心に店舗数を増やしてきたが、現在は全国各地のテナントビルや高島屋以外の百貨店にも展開している。この札幌ステラプレイス店を含めると、日本では26店舗となった。日本国外では、中国と台湾各地に多数の店舗がある他、オーストラリア、インドネシア、シンガポール、マレーシア、アメリカなどにもある。
JR札幌駅からステラプレイスの6階まで上がると、平日の開店前にもかかわらず、店の前には既に10mくらいの行列ができていた。平日であるせいか、客の9割以上は女性客。今のところ予約をすることはできないので、1回転目で入店するには、10時50分前までに到着していなければならない。入口横には、ガラス越しに小籠包を作る職人さんの姿を眺めることができる。
コロナ禍なので、まず入口にてアルコール消毒して検温し、食物アレルギーの有無について確認される。メニュー以外にも、使用している食材(アレルギー)一覧も用意されており、さすがはグローバルなレストランチェーン店である。
これまで、銀座店(→ 銀座グルメバイブル・小籠包の頁を参照)、日本橋店、新宿店、名古屋店(→ 名古屋グルメバイブル・点心・小籠包の頁を参照)、熊本店(→ 熊本グルメバイブル・中華料理の頁を参照)などを訪れたことがあるが、札幌店は他店舗に比べて、キャパこそ小さいものの、モダンでゴージャスなインテリアとなっている。窓からの光が差す明るい店内は、天井が高くテーブル間隔が広く取られており、コロナ対策もしっかりとされている。コロナ禍で注文システムが変更されたのか?香港の飲茶店のように、客がオーダー表に記入し、店員に渡すシステムとなっていた。
この店の僕のお勧めは、もちろん店の名物でもある小籠包である。小籠包は定番の小籠包の他、季節毎に変わる小籠包(取材した4月はバジル)がある。中でもお勧めしたいのは、「小籠包(豚肉)」と「蟹みそ入り小籠包」の2つ。最近では、札幌市内にも小籠包の専門店がいくつか出来たが、残念ながら鼎泰豐レベルには至っていない。当然のことかもしれないが、鼎泰豐の小籠包は、僕がこれまで食べた中国や香港、台湾の小籠包専門店の中でも、トップレベルの小籠包である。
小籠包の美味しさは、極薄の皮とジューシーな餡にあるが、良くない店は皮が厚めで、箸で持ち上げると皮が伸びずに破れてしまうことも。店の説明文には、まず小籠包をレンゲにのせて皮を破った後、タレに浸した生姜を載せて食べると書いてあるが、これでは餡のスープを味わう小籠包の醍醐味は味わえないと思う。ベストだと思う食べ方は、小籠包を2〜3秒タレに浸してクールダウンさせてレンゲにのせ、さらに、タレに浸した生姜を数切れのせて一口で食べる方法。そうすることで、口の中で小籠包が破れ、餡のスープが一気に溢れ出て美味しく味わえるのだ。もしも、タレに浸さずにレンゲにのせてほおばると、口の中が火傷することがあるのでご注意を。
小籠包以外のお勧めとしては、もしもビールと一緒にいただくのなら、「メンマは太切り」と「えび入り棒春巻き」、「チョウヅメ(腸詰め)」などがいい。「メンマは太切り」は、ほんのりとした酸味があり、ピリ辛で食感も柔らか。まさに、ビールのアテとして、無限ループの美味しさである。「えび入り棒春巻き」は、細長いスティック状で、歯切れがよく、濃厚な海老のテイストもピッタリ。粗挽きソーセージのような「チョウヅメ(腸詰め)」は、そのまま食べると何てことのない味だが、辛子味噌をつけてネギと一緒に食べると、ビールのアテとして最高。その他のお勧めとしては、「ピリ辛ゆでワンタン」と「小えびのフリッターマヨネーズソース」。「ピリ辛ゆでワンタン」は八角が香り、ピリ辛のラー油がアクセントになっている。海老と豚挽肉のバランスも良く、ジューシーでお勧め。「小えびのフリッターマヨネーズソース」は、衣が軽くサクッと軽く、白髪ネギとオーロラソースとの相性も良い。
逆に、この店でわざわざ食べるまでもないものとしては、「えびと豚肉入り焼き餃子」、「トリュフ入り小籠包」、「黒きくらげの黒酢あえ」、「茄子の醤油煮」、「大根もち」など。また、炒め物や麺類などの料理も悪くはないが、こちらは平均レベルの中華と考えて欲しい。また、デザートでは「マンゴ杏仁豆腐」がお勧めだが、より台湾っぽいものを求めるのなら、「愛玉ゼリー」か「仙草ゼリー」。しかし、「仙草ゼリー」だけは、漢方薬のような独特の香りがあるので微妙である。(2022年5月追加)
http://d.rt-c.co.jp
中央区北5条西2丁目 札幌ステラプレイスセンター6階
電話番号:011-209-5274(現在は予約を受け付けていない)
定休日:ステラプレイスに準ずる
営業時間:11時〜20時
予算:小籠包(4個)640円、(6個)960円、小えびのフリッターマヨネーズソース900円
アクセス:JR札幌駅と地下鉄さっぽろ駅から直結
最寄りのランドマーク:JR札幌駅、大丸札幌店
お勧めポイント:本格的小籠包が食べられる世界的な台湾のチェーン店
JR札幌駅からステラプレイスの6階まで上がると・・・
平日の開店前にもかかわらず、店の前には既に10mくらいの行列ができていた。平日であるせいか、客の9割以上は女性客。今のところ予約をすることはできないので、1回転目で入店するには、10時50分前までに到着していなければならない
入口横には、ガラス越しに小籠包を作る職人さんの姿を眺めることができる
札幌店は他店舗に比べて、キャパこそ小さいものの、モダンでゴージャスなインテリアとなっている。窓からの光が差す明るい店内は、天井が高くテーブル間隔が広く取られており、コロナ対策もしっかりとされている
コロナ禍で注文システムが変更されたのか?香港の飲茶店のように、客がオーダー表に記入し、店員に渡すシステムとなっていた
季節のお勧めメニュー
お勧めのセットメニュー
グランドメニュー1
グランドメニュー2
グランドメニュー3
グランドメニュー4
テーブルには無料のお茶(ポット)と小籠包のタレ、黒酢などが置かれている
「メンマは太切り」は、ほんのりとした酸味があり、ピリ辛で食感も柔らか。まさに、ビールのアテとして、無限ループの美味しさ
「茄子の醤油煮」は、和食でいう茄子の煮浸しの豚挽肉風味といったところ。酒のアテとしては悪くはないが、敢えてこの店で食べるようなメニューでもない
「蒸し鶏・ねぎソース」。「鶏肉の紹興酒漬け」と同様に、鶏肉自体は丸鶏を使っていないので良くないが、味付けそのものはどちらも良い
「黒きくらげの黒酢あえ」は、甘酢が効いた冷菜。これの何が美味しいのか理解不能
「A菜の炒め・ニンニク風味」。A菜は台湾で人気の野菜で、中国でいう油麦菜という野菜です。茎はシャキシャキとして僅かに苦みがあり、小松菜のような野菜
「えび入り棒春巻き」は、細長いスティック状
歯切れがよく、濃厚な海老のテイストもピッタリ
「小えびのフリッターマヨネーズソース」は、衣が軽くサクッと軽く、白髪ネギとオーロラソースとの相性も良い
「大根もち」は、やや甘くて硬めで、平均レベル以下
店の説明文には、まず小籠包をレンゲにのせて皮を破った後、タレに浸した生姜を載せて食べると書いてあるが、これでは餡のスープを味わう小籠包の醍醐味は味わえないと思う
「小籠包」が到着
刻み生姜に小籠包のタレを入れる
ベストだと思う食べ方は、小籠包をつまんで小籠包を2〜3秒タレに浸してクールダウン
レンゲにのせ、さらに、タレに浸した生姜を数切れのせて一口で食べる方法。そうすることで、口の中で小籠包が破れ、餡のスープが一気に溢れ出て美味しく味わえるのだ。もしも、タレに浸さずにレンゲにのせてほおばると、口の中が火傷することがあるのでご注意を
「おすすめ小籠包3種盛り」(真上:トリュフ。右上:バジル、左下2つ:豚肉)
「えびと豚肉入り焼売」。焼売というよりもほぼ小籠包。ジューシーで焼売特有の豚肉の食感ゼロ。焼売だと思えばダメだが、創作小籠包だと思えば美味しい
「ピリ辛ゆでワンタン」は八角が香り、ピリ辛のラー油がアクセントになっている
「マンゴピン(マンゴーかき氷)」
氷ではなく、ミルクを凍らせて削ったフワッと系淡雪タイプのかき氷。本物の氷ではないので、アイスのような感じ。マンゴーソースとの相性も良く、デザートとして悪くはない