こだわりとんかつ かつ徳

 北見に本拠地を構える「北一食品グループ」が多店舗展開するトンカツ専門店。「北一食品グループ」は、「こだわりとんかつ かつ徳」の他、「回転寿司 トリトン」、「べんとう家 ごはんごはん」、「遊食厨房 いっこん家」、「ノース・ベスト・ファーム」なども経営している。「こだわりとんかつ かつ徳」は、北見に1店と札幌に2店、計3店舗があり、いずれの店も隣に「回転寿司 トリトン」を併設している。“多店舗展開しているような大規模店に美味しいところなし”というのが僕の持論だが、この店と名古屋の 「まるや本店(→ 名古屋グルメバイブル・ひつまぶし お勧めベスト8の頁を参照)」 だけは、これが当てはまらなかった。北見店も含めて全店を食べ比べてみたが、どの店も揚げ方はほとんど変わらない。何の油を使用しているのだろうか?油ぎれがとても良く、軽めに仕上がっている。なので、札幌では珍しく、塩でも食べられるようなカツなのである。火の通し方も良いので、シーフードのカツも美味しい。
 味噌汁は「季節の具材の味噌汁」と「豚汁」から選べるが、「季節の具材の味噌汁」の方がお勧め。最近の他のトンカツ店同様、御飯、味噌汁(豚汁)、キャベツのお代わりは自由なので、最初に「豚汁」、そしてお代わりは「季節の具材の味噌汁」といったことも出来る。エビフライなどのシーフード類は、ソースではなく、まずテーブルのミルで塩をまぶし、その上にタルタルソース(お代わり可)を塗って食べるのがお勧め。シーフードを食べる順番は、まずは水分の多いホタテ、次に火の通りが重要なエビの順で食べよう。ヒレカツも塩に辛子といった食べ方でも美味しい。ソースは甘口と辛口の2種類があるが、辛口がお勧め。まずは、小さなすり鉢に煎りゴマを入れてテーブルにあるスリコギで擦り、そしてソースを入れて準備完了。
 キャベツは3種類のドレッシングかソースで食べるが、「和風ごまドレッシング」が僕の好み。カツの一押しは「かつ徳御膳」。うっすらとピンク色に揚げられた熟成肉とエビフライのコンビネーションが最高で、塩とソースの両方で食べられるのもいい。もしも、ロースが好きなら、蔵王香草豚の「熟成極上とろロースかつ」がお勧めだ。250gものボリュームがあり、サシが入った肉と脂身が甘くとろける。脂身はちょっとと言う方には、一切れ一切れ揚げられた蔵王香草豚の「熟成ヒレカツ」の方が、サッパリと旨味があって美味しい。シーフード好きなら、エビフライ、ホタテフライ、ズワイガニのフライ、鮭フライが入った「オホーツク御膳」がいい。さらに、欲張りな方には、エビフライやヒレカツなどを1つ単位で追加もできる。
 季節メニューとして、各地のブランド素材を使用するのもこの店の特徴。秋から冬にかけての現在は、北海道日高産の「銀聖・鮭」であるが、冬から春にかけては「豊後水道のブリ」、春から夏にかけては「対馬産アジ」、夏から秋にかけては「天然の大エビ」などが登場する。季節のカツの中で僕が最も好きなのは「アジフライ」で、まずはソースで食べて飽きたら、大根おろしに醤油をかけて食べればもう最高である。それにしても、チェーン店でありながら、塩でも食べられるレベルの高いカツに加え、御飯や味噌汁まで美味しい店なんて、日本全国を捜してもなかなかないと思う。(2012年12月追加) 

【豊平店】  
豊平区豊平4条6丁目1-15 
電話番号:011-816-2222 
定休日:無休 
営業時間:11時~21時半 
予算:かつ徳御膳1380円、熟成極上とろロースかつ定食1580円、オホーツク御膳1480円 
アクセス:薄野から36号線を通って北広島方向へ向かう。豊平川を渡って 「ルネッサンスサッポロホテル」を過ぎ、600mほど進むと右側。薄野より車で5分。 
最寄りのランドマーク:ルネッサンスサッポロホテル、ネッツトヨタ道都 
お勧めポイント:塩でも食べられる美味しいトンカツ

【平岸店】  
豊平区平岸2条15丁目4-18 
電話番号:011-825-0070 
定休日:無休 
営業時間:11時~21時半 
予算:かつ徳御膳1380円、熟成極上とろロースかつ定食1580円、オホーツク御膳1480円 
アクセス:地下鉄南北線・南平岸駅の西出口を出て、「マックスバリュー」、「北央信用組合」のある通りへ右折する。300mほど進むと、平岸通に出るので歩道橋の見える方向に左折する。平岸小学校と歩道橋を過ぎて進むと三叉路に出るので、斜めの道を進むとすぐ右側にある。南平岸駅より徒歩10分。 
最寄りのランドマーク: マックスバリュー、平岸小学校 
お勧めポイント:塩でも食べられる美味しいトンカツ