しぇりークラブ京都 石塀小路
       (いしべこうじ)

 京都グルメバイブルを取材していて思うのだが、京都のバーは実に個性的かつ魅力的だ。ワインバーなら「ぶどうの蔵(→ 京都グルメバイブル・バーの頁を参照)」 、オーセンティックバーなら 「ロッキングチェア(→ 京都グルメバイブル・バーの頁を参照)」 、カルバドスなら 「カルバドール(→ 京都グルメバイブル・バーの頁を参照)」 、そしてシェリー酒ならこの店がお勧めである。この店は、 銀座グルメバブル(→ 銀座グルメバイブル・バーの頁を参照) でも取り上げたシェリー酒専門のバーである。実は、銀座の本店は“シェリー酒の品揃え世界一”としてギネスの認定を受けている。何でも、オーナーが大の京都好きらしく、趣味でこの石塀小路に店を作ったという。
 蔵を改装した店内は、2階に美術品のギャラリーが併設され、1階がバーとなっている。店内はL字型のカウンター席とテーブル席があり、銀座の本店とは全く趣が異なる。特に目を引くのは分厚い木の椅子で、これは丸ごと木を削って作られた特注品らしい。
 この店はあくまでも小規模なバーなので、本店のような品揃えはない。シェリー酒は一杯900円のスタンダードタイプ(26種類)から、高価なプレミアムタイプ(19種類)まで、計45種類ある。また、本店のように樽から直接注いでもらえる樽のシェリーもない。しかしながら、本店と同様にシェフがいるので、パエリアなど本格的なスペイン料理を食べることができる。しかも、味に関して言えば、本店の料理よりも美味しい。
 シェリー酒は、熟成したワインのような香りがするものから中国の老酒のような香りがするものまで、味は様々である。また、シェリー酒はlight~heavy、sweet~dryなど、程度によって9種に分類できるが、僕のお勧めは熟成した辛口タイプのオロロソ(O)。今回頂いた超レアなプレミアム・シェリー酒「シバリータ・オロロソVORS 30年」は、香り、味、深み全てがパーフェクトだった。しかしながら、味にかなりバリエーションがあるので、色々と試してみて、自分の好みのものを捜してみることをお勧めしたい。(2014年11月追加)

東山区下河原町489-2 石塀小路  
電話番号:075-525-2201
定休日:月曜
営業時間:【火曜〜土曜】17時~24時、【日曜】15時~23時
予算:スタンダードタイプのシェリー酒900円、赤エビのアヒージョ1200円
アクセス:阪急河原町駅の出入口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。京都四條南座を過ぎ、朱色の壁の大きな建物(お茶屋一力亭)過ぎて進むと正面に八坂神社が見えるので、八坂神社側へ信号を渡る。更に右に進み、「ホテル サンライン」がある最初の角を左折する。八坂神社・南楼門前のT字路を右折して進み、親子丼で有名な「ひさご」、「浜作本店」を過ぎたマンション(グレーシティ京都・東山)左の石塀小路を上るとすぐ右側にある。阪急河原町駅より徒歩13分。 
最寄りのランドマーク:八坂神社・南楼門、石塀小路
お勧めポイント:スペイン料理も頂ける京都唯一のシェリー酒専門バー

いくつかある石塀小路の入口

入口の中は映画のセットのようなこんな感じの小路

白い蔵が店です

左の階段を上るとギャラリー、右が店の入口です

特注の木の椅子

スタンダード・シェリーのリスト。全26種類は9種類に分類されている

お勧めのOloroso

最高レベルの超アシェリー「シバリータ・オロロソVORS 30年」

チャームの殻付きアーモンド

超甘口のPedro Ximenes「マエストロVORS 」は、まるで濃縮したプルーン液で、色も赤ワインのようだ

赤エビのアヒージョ(ハーフサイズ)と自家製パンはどちらも美味しい

前菜9品盛り合わせ

季節のパエリア(甘鯛とハモと松茸)は和風テイストで旨し