マガーリ(CUCINA ITALIANA MAGARI)
かつて食べログ北海道エリア・ナンバーワン(2012年7月の時点で。しかし、移転に伴い点数がリセットされた)にも輝いたこともある北海道を代表するイタリアン。一時、札幌市郊外の双子山へ移転し、その後現在の札幌中心部へと再び戻ってきた。
大通沿いの目新しいビルの1階のドアをあけると、宮下シェフが経営する総菜や食品、雑貨などを売るセレクトショップ「CHIOSCO(キオスコ)」がある。このショップにはバーカウンターがあり、待ち合わせ場所として一杯飲んだり、食事後に軽いつまみやお酒を飲んだりできるスペースもある。この店の奥にあるドアを開けると、リストランテであるマガーリがある。右側にはオープンキッチンのカウンター席、そして左側にはガラス張りのワインセラー、さらにそれに続く縦長に配置されたテーブル席がある。店内のインテリアは双子山時代のアーティスティックなものから、オーソドックスでシックなものへと生まれ変わった。
双子山時代から変わった点がいくつかある。まずは、ランチタイムの営業を再開したことである。以前とは違い、ランチタイムもディナータイムも同じワンコースのおまかせコースのみとなった。そして最も変わった点は、宮下シェフの料理スタイルの変化である。多くのインバウンド客が来店する東京のフレンチでよく見かける和のエッセンスを取り込んだ料理に近く、そのまま日本料理として出してもおかしくないような本当にイタリアン?と思われるようなものもある。しかしながら、宮下シェフのスタイルはこれらトレンドとは一線を画しており、流行を追い求めた結果なのではなく、ストイックに素材の美味しさを追求した結果、このようなスタイルに変化したと言った方が正確なのかもしれない。
かつてのスペシャリティ「江戸前穴子の香草蒸し・冷たいトマトのケッカソース」、「鮎の炭火焼き・加賀太キュウリのサラダ仕立て(夏限定)」、「フォアグラのコロッケ」、「ホワイトアスパラと雉の温泉玉子(春限定)」、「モッツァレラチーズのスフォルマートとトリュフ」、「えりも短角牛、あべ牛のハラミの炭火焼き」、「温野菜のバーニャカウダ」、「焼きトウモロコシとタレッジチーズのグラタンとサマートリュフ」などはもちろんお勧めであるが、新作もなかなか面白い。それでもスペシャリティを食べてみたいという方は、事前に要相談である(素材によっては追加料金がかかることも)。
宮下シェフの料理は、「アロマフレスカ(→ 銀座グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」時代の料理をベースに、宮下流のエッセンスが加えられて独自に進化し、もはや本家を上回る美味しさとなった。特筆すべきは、宮下シェフの作るパスタはどれも美味しいことである。加えて、右腕である菊池シェフの技術も素晴らしく、この店の料理に死角なしである。
実は、この店の奥には別なカウンター席があり、宮下シェフが完全予約制で「天ぷら 枠」という店を不定期で開いている。宮下シェフは、僕が愛する天ぷら店「美かさ(→ 横浜グルメバイブル・天ぷらの頁を参照)」の店主に教えを請い、現在も趣味で天ぷら店を開いているのである。常設店ではないのでグルメバイブルに掲載はしていないが、こちらは1つ星相当の評価である。(2024年2月更新)
中央区大通西14丁目1-14 NEOビル1階
電話番号:070-5288-8172
定休日:木曜
営業時間:12時〜13時半、18時〜
予算:お任せコース15000円(税サービス料込みで18000円)
アクセス:地下鉄東西線・西18丁目駅の5番出口を出て大通を右へ。ITCセンタービル、ローソンを過ぎ、北海道信用保証協会と光塩学園調理専門学校の並びのビル。西18丁目駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:大通、光塩学園調理専門学校
お勧めポイント:北海道ナンバーワンのイタリアン
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大通り沿いにあるこの目新しいビルの1階です
ココです!
ドアをあけると、宮下シェフが経営する総菜や食品、雑貨などを売るセレクトショップ「CHIOSCO(キオスコ)」がある。このショップにはバーカウンターもあり、待ち合わせ場所として一杯飲んだり、食事後に軽いつまみやお酒を飲んだりできるスペースもある
お総菜や、自家製のハム、ソーセージ、パテなどを販売している
お酒や雑貨なども販売している
オリーブの木で作ったという食器や道具
北海道在住の漆作家の器も販売している
セレクトショップの奥にはもう一つの扉がある
ドアを開けると、左手前にワインセラーがあり、それに続くテーブル席がある
テーブル席は縦長
右側には、オープンキッチンのカウンター席が5席ある
ワインセラー
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大通沿いの目新しいビルの1階にあります
宮下シェフが経営する総菜や食品、雑貨などを売るセレクトショップ「CHIOSCO(キオスコ)」。このショップにはバーカウンターもあり、待ち合わせ場所として一杯飲んだり、食事後に軽いつまみやお酒を飲んだりできるスペースもある
この店の奥にあるドアを開けると・・・
リストランテのマガーリがある。右側にはオープンキッチンのカウンター席
調理場に立つ宮下シェフ
宮下シェフの右腕・菊池シェフ
左側にはガラス張りのワインセラー
さらにそれに続く縦長に配置されたテーブル席がある。以前の双子山時代のアーティスティックなインテリアに比べると、オーソドックスでシックな感じに生まれ変わった
「岐阜県で日本人が作る唯一のパルマ式2年熟成生ハムと千葉県の水牛のモッツアレラチーズ」。モッツアレラチーズはフレッシュでバターのような濃厚さがあり、生ハムは本場ものそのもののネットリとした深い味わい。写真を撮り忘れたが、この後に「忠類村の月光・百合根のトルテッリ リコッタチーズ」が出された。甘みがあって滑らかで美味しかった
「江戸前穴子の香草蒸し・冷たいトマトのケッカソース」
この店のスペシャリティの一つ。穴子はトロトロに蒸され、フレッシュトマトとケーパーの香りのマリアージュが素晴らしい。写真を撮り忘れたが、この後に「ししゃもののフリット ナスとニンニクドライトマト」、その後「マガーリ風 ブイヤベース」が出てきた
「鰻の炭火焼きのリゾット」
鰻は少し泥臭さがあるが、リゾット自体は美味しい
「赤平産 ひよ鳥 鶏白湯汁無しパスタ」
タケノコの食感と椎茸の香り
細麺の生パスタも含めてイタリアンパスタでないような不思議な美味しさ
「新潟ジビエ 真鴨のフィレとハンバーグ 鴨出汁とウニのソース」
しっとりと旨みのある鴨肉とハンバーグに、脇役の芹や下仁田ネギ、ウニの旨味などが加わることで美味しさ倍増
飲み物は、中国茶とハーブティー各3種、さらにコーヒーとエスプレッソがある
洋梨・レクチェのコンポートとジェラート
どけるとこんな感じ
エスプレッソと小菓子で終了
カウンター席の奥には「枠」と染められた暖簾が・・・・
暖簾をくぐると、和のしつらえのカウンター席がある。ここは宮下シェフが完全予約制で開いている「天ぷら 枠」という店。宮下シェフは、僕が日本一だと考えている天ぷら店「美かさ」の店主に教えを請い、趣味で天ぷら店を開いているのだ
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パリパリのカラザウ(オリーブオイルと共に)
味に深みのあるフォカッチャ(オリーブオイルと共に)
フォアグラのコロッケ・サマートリュフの香りで
鮎の炭火焼き・加賀太キュウリのサラダ仕立て
賀茂茄子と海水ウニの冷製カッペリーニ
フレッシュポルチーニと短角牛のソテー
白老あべ牛・ハラミの炭火焼き
チョコレートのテリーヌ
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