中華そば ひらこ屋
青森郊外の青森西バイパス沿いにある人気の煮干しラーメン店。土日などの休日には開店前から客の車が駐車場にスタンバイし、そして開店と同時に席が埋まり、11時前には行列ができるといった具合。メニューを見ると、煮干し中華そばの「あっさり」、とんこつ煮干しそばの「こいくち」、背脂中華そばの「せあぶら」、煮干し肉そばの「バラそば」の4種類がある。しかし、基本のスープは鰹節と煮干しのバランスが良い澄んだ清湯・魚介系スープと、濃厚な煮干しがタップリ入った混濁した魚介系スープの2種類のみで、「こいくち」以外は、澄んだ清湯スープの方を使用する。この他に、夏季限定であるが「つけそば(つけ麺)」もあった。席に着いて注文し、まずは無料の漬け物を食べながら待つ。
予め言っておくが、この店は煮干しラーメン好きの方にお勧めであって、煮干しはちょっと・・・と言う方や、麺にコシを求める方にはお勧めできない。しかしながらそれを差し引いても、この店のラーメンには素晴らしい個性と味わいがあるのである。この店の一押しは、これでもか!というくらい煮干しが効いた「こいくち」。それは弘前にある「中華そば あらや」と同じくらいインパクトがある混濁した煮干しスープであるが、「中華そば あらや」と比べると、こちらの方が遙かに洗練された旨味を感じる。スープの表面には煮干しのアクが浮かび、ドンブリの縁に付着するほどである。スープを口に含むと、煮干しや鰹節に由来する酸味が広がり、イノシン酸の旨味全開なのである。麺はどの麺も中太のストレート麺で、独特のモチモチ感がある。コシはなくちょっと物足りなさを感じるが、麺を固めにと注文している客は見受けられない。
もしも煮干し系がダメという方は、「こいくち」以外のラーメンを注文しよう。「バラそば」は、青森特有の澄んだ魚介系スープにバラ肉のチャーシューをのせたチャーシューメンである。しかし、チャーシューの脂身が多すぎて途中で飽きてしまうので、「あっさり」か「せあぶら」にして、チャーシューをトッピングするのがお勧め。トッピングのチャーシューはサッパリとした厚切り肉で、200円とは思えないくらいボリュームがある。また、もう一つのトッピングの「味付け玉子」も中がトロッとして最高に美味しいのでお勧め。「せあぶら」は背脂増しの「鬼あぶら」に変更可能である。 「特別史跡 三内丸山遺跡(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 から比較的近いところにあるので、遺跡を見た帰りに是非寄って味わいたい津軽ラーメンである。(2013年9月追加)
青森市新城山田588-16
電話番号:017-787-0057
定休日:火曜(祭日は営業)
営業時間:10時~20時45分(スープがなくなり次第終了)
予算:こいくち(中)600円、せあぶら(中)600円、チャーシュー200円
アクセス:JR青森駅から車で12分(新青森駅から車で3分)
最寄りのランドマーク:青森西バイパス、宇佐美GS
お勧めポイント:濃厚な煮干しとトンコツスープが絶妙な味わいを見せるラーメン