鰻家

 西中島南方駅の近くにある関西風鰻の店。それにしても、西中島南方駅の北側には、ステーキ・ハンバーグの「タケル」や塩ラーメンの 「らーめん 鱗 西中島店(→ 大阪府・ラーメンの頁を参照)」 など、人気の飲食店が集まっている。この店も人気店の1つで、土曜日の開店10分前に到着すると、既に店の前には行列が・・・。この日は、若い店主とそのお母さんらしき方の2人で切り盛りしていた。
 時間になると、“鰻”の字が書かれたTシャツを着た店主がのれんを掛け、横のシャッターを開けて客を店内に誘導する。客席はオープンキッチンのカウンター席のみで、奥から順々に詰めて座るのがこの店の流儀らしい。客席は僅か11席しかなく、2回転目で入る場合は、客が出たからといって勝手に席に着くのはNGで、入ってくださいと告げられるまで外で待っていなければならない。また、店内での写真撮影は禁止なため、写真がない分、文章で上手く伝えることができればと思う。
 この店の特徴は、何と言っても客の目の前で生きている鰻を捌き、捌きたてを関西風に焼いて調理すること。川崎市にある日本一の天ぷら店 「美かさ(→ 横浜グルメバイブル・天ぷらの頁を参照)」 では、同じように目の前で穴子を捌き、揚げるのを見たことがあるが、鰻店で見るのは初めてである。地下水をくみ上げているのか?カウンター左の天井からは、打たせ湯のような冷水が絶えず鰻が入った篭の中に落ちている。
 14時までのメニューは、基本的に「うな重」と「うな丼」の2つ。「うな重」には、う巻きが付いた「並」と、それにうざくが加わった「上」、さらに八幡巻きが付いた「特上」の3種類がある。また、「うな丼」も、何も付かない「うな丼」、う巻き付き、う巻きとうざく付きの3種類がある。「うな重」と「うな丼」の最大の違いは鰻の蒲焼きの量で、「うな重」では1匹、「うな丼」では半匹の鰻を使用し、並、上、特上と上がるにつれて鰻の大きさも若干大きくなるという。14時以降のメニューには鰻のコースが3種類あり、単品として「白焼き」、「コロッケ」、「湯引き」などがある。
 今回はこの店の全てを堪能できる「うな重」の「特上」をいただくことに。短冊状に切られた蒲焼きは、表面がカリッとしていて香ばしく、皮目と身の間のトロッとした脂を感じ取れるほど見事な焼き上がりである。これに対し、残念だったのはタレとご飯。タレはドロッと濃くて甘く、テーブルに置かれている蒲焼きのタレを追加する必要が全くないほど濃厚。かつて、愛知の関西風鰻の取材でサッパリとした辛口タレに慣れ親しんできた僕にとって、甘口のタレは好みに合わなかった。さらに、ご飯は艶々の銀シャリとはほど遠く、ボソッと硬めのご飯であった。ちなみに、「うざく」や「う巻き」はごく普通で、「肝吸い」はほんのりと日本酒の香りが感じられて良かった。以上より、今回は1つ星の評価なったが、甘口のタレが好きな方にとっては2つ星相当の評価となるであろう。
 ちなみに、比較的混み合う土曜の昼に行く場合は、開店10分前に並んで1回転目で入るか、2回転目が始まる11時45分くらいに行くのがお勧めだ。(2015年9月追加)

大阪市淀川区西中島4-5-22 第3新大阪ビル1階  
電話番号:06-6302-7200
定休日:日曜・祝日
営業時間:【月曜~金曜】11時~17時、【土曜】11時~19時
予算:うな重(上)3670円、うな重(特上)4860円
アクセス:地下鉄御堂筋線・西中島南方駅1番出口を出て、信号を「ファミリーマート」、そして「三菱東京USJ銀行」側へ渡る。渡って左側(線路の反対側)へ進むと2つめの「ファミリーマート」が見えるので、その角を右折する。次の角にステーキ・ハンバーグの「タケル」が見えるので、その角を左折するとすぐ左側にある。西中島南方駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:三菱東京USJ銀行、ステーキ・ハンバーグの「タケル」
お勧めポイント:客の目の前で捌かれて焼かれる関西風鰻の店

まずは、西中島南方駅1番出口へ向かいます1番出口をでると右斜め向かいに「三菱東京UFJ銀号」が見えるのでそちらへ渡りますさらに、左へ進むと(高架橋と反対側)、2つめのファミリーマートが見えるので右折しますオレンジの看板の行列ステーキ店「タケル 西中島店」が見えるので、その角を左折します開店前開店45分後