ら〜めん 虎 TORA
札幌郊外の清田にある人気のラーメン店。店内はかなり広くカウンター席が2つある他、小上がりとテーブル席があるかなりの大箱店である。店主はクレイジーケンバンドの熱狂的ファンなのであろうか?店内にはクレイジーケンバンドの曲が流れ、壁にはたくさんのポスターが張られている。また、ショップカードを見ると、驚いたことに「健」という名前の店主は自ら「CRAZY KEN」と名乗っている。
店のメニューを見ると、基本は正油味と塩味のトンコツスープのみ。先ずはこの店の1番人気「濃厚鯱(のうこうしゃち)」を注文。「純連・すみれ」系の味噌ラーメンを彷彿させるような油(ラード?)タップリの濃厚醤油ラーメンで、スープを口に含むと最初に野菜の甘さを、時間差で鰹節ベースの魚粉の苦さを感じる。しかしながら、「濃厚鯱」はあまりにもスープの油分が多すぎで、僕としては油の少ない「鯱」の方がお勧めである。意外にもどちらの麺も札幌ラーメン特有の黄色い中太縮れ麺でとてもコシがあり、第一世代の札幌ラーメン醤油の進化形と言えるかもしれない。僕が 「えびそば一幻(→ 札幌グルメバイブル・ラーメン、札幌グルメバイブル・新千歳空港の頁を参照)」 に出会って以来、久々に衝撃を受けた濃厚系ラーメンである。また、メンマも美味しく、煎り胡麻との相性も抜群である。しかし、チャーシューは多少脱水気味でイマイチだ。2番人気の「琥珀(こはく)」は魚介系トンコツ塩ラーメンであるが、「濃厚鯱」をそのまま塩ラーメンにしたように表面の油分たっぷりのスープ。「琥珀」は表面が茶色をしているため、かき混ぜなければ醤油ラーメンと勘違いしてしまうほどで、この「琥珀」も僕のお勧めである。3番人気の「白虎(びゃっこ)」はクリーミーなトンコツスープで、これもお勧めであるが、これをさらにピリ辛にした「赤虎(あかとら)」の方が後を引く美味しさで1番のお勧め!!それにしても、この店は九条ネギなどの青ネギと玉葱、そして九条ネギと白ネギという2つのダブルネギを使い分けているのが面白い。4番人気の「虎そば」は、動物系スープを用いずに作ったラーメンであるにもかかわらず、表面に油が浮いていて中華そばのようにサッパリとして美味しいが、これは“にぼし油”を使っているため。また、このようなサッパリ系のラーメンであるにもかかわらず、黄色い中細縮れ麺を使っているのも意外性があって面白い。
「ちゃーしゅー飯」は刻みチャーシューとネギがのった最近流行のドンブリであるが、これは想像範囲内の味。むしろ、この店のコッテリとしたスープには「山わさび飯」の方がサッパリとしていて合う様な気がする。
「菓子工房 北の国ものがたり」の「かぽぷ〜」は、プリン、カボチャプリン、粒餡が3層になったプリンで、この組み合わせが意外にも美味しい。「SWEETS LAB」謹製の冷凍プリン「カタラーナ」も濃厚かつクリーミーで美味しかった。また、ラーメン店にしては珍しく北海道名物の「コアップガラナ」が置いてあるのもマル!
それにしても、旨味調味料がそれ程気にならなければ、実にインパクトがありまた食べたくなるようなラーメンである。(2013年7月追加)
清田区北野3条3丁目15-30
電話番号:011-376-0730
定休日:木曜
営業時間:11時〜14時45分、18時〜21時半
予算:鯱750円、琥珀850円
アクセス:北野通にある北野博善斎場の隣(北野中学校向かい)。
最寄りのランドマーク:北野博善斎場、北野中学校
お勧めポイント:現代的に進化した濃厚系ラーメンが味わえる