ユニッソン デ クール
Unisson des Coeurs

 北浜にあるミシュランガイド1つ星フレンチ。今回は、後輩の新田先生に勧められての訪問である。新田先生によると、最近すこぶる評判が良いという。
 この店はビルの1階にあるが、正面入口ではなくビル横の目立たないところにある。店内は天井が高めで、白を基調とした落ち着いた雰囲気。ドライフラワーが置かれたテーブルを取り囲むようにテーブルが配置され、左奥のパーティションで仕切られた半個室エリア(マックス10名まで)以外は席全体を見渡せるため、とても開放感がある。このような配置は、 「オーベルジュ・ド・リル サッポロ(→ 札幌グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 や 「アルジェントASO(→ 銀座グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」 などと同じである。
 ウェブ上のメニューを見ると、ランチは6000円の1コース、ディナーは10000円と16000円の2コースであったが、直前に予約の電話をしたところ、当日予約は10000円のみとのこと。なので、今回は10000円のコースであったが、このコースで十分満足できると思う。むしろ、10000円のコースの方がコスパ的に良いではないだろうか。
 料理は少量多皿料理で、サプライズも感じられ、次は何?とワクワクするような料理だ。さらに、塩味にブレがなく、絶妙な火の通し方など、素材のポテンシャルを引き出す阪本シェフのテクニックは天才的である。それは、ミシュランガイド掲載前の東京の 「レフェルヴェソンス(2015年ミシュラン2つ星→ 銀座グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 の生江シェフや「カンテサンス(2015年ミシュラン3つ星)」の岸田シェフの料理を初めて味わった感覚に近いのだ。
 スタッフが若めなので、熟練されたサービスこそ望めないものの、それでも出過ぎないサービスは心地よく十分合格である。また、グラスワインのセレクトも良く、今回何故、ミシュランの審査員が1つ星と評価したのかは理解に苦しむが、今後評価が高まることは間違いない。(2015年7月追加)
http://www.unisson-musee.com/menu.html

大阪市北区西天満1-7-4 協和中之島ビル1階(正門の横)  
電話番号:06-6131-0005
定休日:水曜
営業時間:12時~13時半(金曜はディナーのみ)、18時~21時
予算:【ランチ】6000円、【ディナー】10000円、16000円
アクセス:地下鉄堺筋線・北浜駅2番出口を出て左へ進む。「北浜1」交差点を過ぎて難波橋を渡り、京阪中之島線・なにわ橋駅を過ぎる。阪神高速1号環状線の下をくぐり、セブンイレブンのある難波橋北詰交差点の信号を左折すると、交差点から2つめのビル(正面でなくビルの横にある)。北浜駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:堺筋、難波橋北詰交差点
お勧めポイント:天才シェフが作る少量多皿フレンチ

このビルの正面入口にはない

阪神高速1号線の見えるビルの横にあるココです

左側にワインセラー、その奥のすりガラスのパーティション奥が半個室エリア

トマトの一口カナッペいろいろ

夏トマトの冷たいブイヤベース

「パテ・オン・クルート」は、羊、豚、鴨の挽肉のパイ包み焼き。とても濃厚かつジューシーで美味しい

小麦の香り十分の香ばしいバゲットと海藻バター

「丹波鶏とセロリのシューブレーム」は、鶏の弾力と香りを見事に引き出したこの日一番の美味しいさ

「スズキとラベンダーのグラサージュ」はミスマッチかと思いきや、絶妙なバランス

「スズキのタルタルと毛馬キュウリ」は、夏らしくサッパリとしている

「ジロール茸のロワイヤル」は、香り立つキノコと茶碗蒸しのマッタリとした食感がいい

アスパラのビネガー風味は漬け物のような口直し

「伊豆金目鯛とウズラ豆」の相性もよくぞ見つけた!

「ビゴール豚のロティ 賀茂ナスのフュイタージュ」は、ビゴール豚のロースト香と洗練されたソースがベストマッチ

10000円のコースなのに、チーズもついている

デザート1つめは「パイナップルのカルパッチョ」

チェリーとシナモンのピュイダムール

エスプレッソと小菓子

最後の小菓子までも美味しい!!